
この建売、断熱等級はいくつですか?と聞いたら「たぶん4です」と言われました



チラシにも書いていないし、確かめる方法はないのかな…
建売を見に行くと、間取りと価格の話は出てきますが、家そのものの性能の話はほとんど出てきません。カタログには「高気密高断熱」と書いてあっても、数字はどこにもない。
その数字が唯一まとまって載っているのが住宅性能評価書です。国が定めた共通のものさしで、同じ基準で建物を比べられる公的な書類です。
この書類を確認しなかったために、地震保険が半額になるはずだったのに定価で入り続けている方がいます。耐震等級3なら地震保険料は50%引きです。保険を掛けている間ずっと効くので、10年20年で数十万円の差になります。



しかも住宅性能評価書には設計と建設の2種類があり、割引や紛争処理に使えるのは片方だけです。ここを知らずに「評価書付きです」の一言で納得してしまう方が多くいます。
この記事では、住宅性能評価書の2種類の違い、建売で見るべき等級、あると得すること、ない場合の考え方、いつ誰からもらうのかまで、実際にレインズの販売図面を調べた結果も含めて解説します。
- 設計住宅性能評価書と建設住宅性能評価書の違い
- 建売の販売図面に性能がどれだけ書かれているのか(独自調査)
- 住宅性能評価書で見る6つの等級と、その最高値
- 地震保険が50%引きになる条件
- 住宅性能評価書がない建売をどう考えるか
- 評価書はいつ、誰からもらうのか
- 長期優良住宅・ZEH・BELSとの違い


シュース 健人
宅地建物取引士(大阪府 第118737号)
株式会社GEEZ/大阪府知事(2)第62068号
関西全域の不動産の購入・売却査定・相続不動産・空き家などの実務に携わっています。本記事は、実務経験に加え、国土交通省・法務省・国税庁などの公的資料を確認して執筆・監修しています。
住宅性能評価書には設計と建設の2種類があります


まずここを押さえてください。名前が似ているので混同されますが、中身はまったく別物です。
| 設計住宅性能評価書 | 建設住宅性能評価書 | |
|---|---|---|
| 何を見たか | 図面(設計図書)の審査 | 図面の審査+現場の検査 |
| 現場検査 | なし | 一戸建てで工事中4回と完成時 |
| 交付の時期 | 着工前 | 完成後 |
| 地震保険の割引 | 使える | 使える |
| 紛争処理の利用 | 使えない | 使える |
設計だけを取って、建設は取らないという物件もあります。「性能評価付き」と書いてあっても、どちらのことか分かりません。担当者には「設計と建設、どちらがありますか」と聞いてください。
建設住宅性能評価書では、工事中に4回の検査があります
3階建て以下の一戸建ての場合、評価機関の検査員が次のタイミングで現場を見ます。
- 基礎の配筋が終わったとき(コンクリートを流す前)
- 躯体(構造の骨組み)の工事が終わったとき
- 内装の下地を張る直前
- 工事が完了したとき
完成してからでは見えなくなる部分を、途中で第三者が見ているという点に意味があります。役所の完了検査は完成後の1回だけなので、配筋や躯体は基本的に見ていません。



だから私たちは、建設住宅性能評価書があるかどうかを最初に確認します。これがある物件は、少なくとも工事中に4回、外部の目が入っています。
担当者への聞き方(そのまま使えます)
「この物件は住宅性能評価を取っていますか。設計と建設、どちらでしょうか」
「取っている場合、写しを見せていただけますか」
「耐震等級と断熱等性能等級は、それぞれいくつですか」
この3つで、必要な情報はほぼ揃います。
住宅性能評価書は誰が発行するのか
売主や施工会社ではなく、国から指定を受けた第三者機関(登録住宅性能評価機関)が発行します。住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)にもとづく制度です。
売主が自分で「うちの家は等級3です」と言っているのとは、意味がまったく違います。第三者が同じ基準で確認したという点が、この書類の価値です。
【独自調査】販売図面224枚のうち、性能の記載は4%でした


「性能は資料を見れば分かるのでは」と思われるかもしれません。実際にどれだけ書かれているのか、手元の資料で数えてみました。
2026年8月に、レインズ(不動産会社間のネットワーク)から取得した関西の新築戸建の販売図面を対象に、重複を除いた224枚を調べています。
| 記載されていた項目 | 枚数 | 割合 |
|---|---|---|
| 耐震等級 | 17枚 | 8% |
| 長期優良住宅 | 14枚 | 6% |
| 性能評価(住宅性能評価を含む) | 10枚 | 4% |
| ZEH | 9枚 | 4% |
| BELS | 7枚 | 3% |
| 断熱等級 | 6枚 | 3% |
| フラット35(S含む) | 4枚 | 2% |
性能評価に触れていた図面は、224枚のうち10枚だけでした。断熱等級にいたっては6枚です。価格・土地面積・建物面積・駅からの分数はどの図面にも必ず書いてあるのに、性能はほとんど書かれていません。



ここで大事なのは、書いていない=取得していない、ではないということです。取得していても図面には載せていない会社がたくさんあります。つまり資料を見比べているだけでは、性能では選べません。
この調査でわかったこと
販売図面を何十枚集めても、性能では比べられません。書いてある物件のほうが少数です。
逆に言えば、性能を確認しているだけで、ほとんどの買主より一歩先に進めます。
聞くのは「住宅性能評価書はありますか」の一言です。難しい知識は要りません。
なぜ販売図面に住宅性能評価のことが書かれないのか
理由は単純で、図面に載せる情報の優先順位が「立地・価格・広さ」だからです。限られた紙面に、買主が最初に見る条件を並べることになります。
もうひとつは、等級を書くと他社と比較されるからです。あえて書かない選択をしている会社もあります。いずれにしても、こちらから聞かなければ出てきません。
住宅性能評価書の見方|建売で見る6つの等級


住宅性能評価書は10の分野で構成されています。ただし新築で必ず評価されるのは4分野だけで、残りは任意です。
必須なのは、構造の安定・劣化の軽減・維持管理更新への配慮・温熱環境エネルギー消費量の4つ。建売を選ぶときに実際に効いてくるのは、次の6項目です。
| 項目 | 最高 | 何が分かるか |
|---|---|---|
| 耐震等級 | 3 | 地震で倒壊しにくいか。3で地震保険が50%引き |
| 断熱等性能等級 | 7 | 夏冬の室温と光熱費。等級5からZEH水準 |
| 一次エネルギー消費量等級 | 6 | 設備まで含めた省エネ性能 |
| 劣化対策等級 | 3 | 構造がどのくらいの期間もつか |
| 維持管理対策等級 | 3 | 配管の点検や交換のしやすさ |
| 高齢者等配慮対策等級 | 5 | 手すり・段差・階段の安全性 |
住宅性能評価書のどこを見ればいいのか
評価書は10ページ前後の書類です。最初から全部読む必要はありません。
| ページ | 見るところ |
|---|---|
| 表紙 | 設計か建設か、交付日、評価機関名、対象の棟 |
| 等級の一覧表 | ここが本体。分野ごとの等級が並んでいます |
| 添付書類 | 評価の根拠になった図面や計算書 |
等級の一覧表は「1-1 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)」のように、番号と項目名と等級が並ぶ形式です。1が構造の安定、3が劣化の軽減、4が維持管理、5が温熱環境にあたります。
見慣れない用語が並びますが、最初に見るのは1-1(耐震等級)、5-1(断熱等性能等級)、5-2(一次エネルギー消費量等級)の3つで十分です。
耐震等級|建売でいちばん差が出るところ
| 等級 | 意味 |
|---|---|
| 等級1 | 建築基準法の最低ライン |
| 等級2 | 等級1の1.25倍。学校や避難所と同じ水準 |
| 等級3 | 等級1の1.5倍。消防署や警察署と同じ水準 |
建売でも等級3の物件は珍しくありません。ただし図面に書かれていないことが多いので、聞かないと分かりません。
等級3は地震保険が50%引きになります。割引の有無で年間数万円、10年で数十万円の差になることがあります。
断熱等性能等級|等級4と等級5では光熱費が変わります
| 等級 | 位置づけ |
|---|---|
| 等級4 | 長く標準だった水準(現在の省エネ基準) |
| 等級5 | ZEH水準。補助金の要件になることが多い |
| 等級6・7 | さらに上の水準。建売ではまだ少数 |
2025年4月から、新築住宅は省エネ基準への適合が義務になりました。つまり今の新築は、最低でも等級4です。差がつくのは等級4のままか、等級5以上を取っているかです。
等級5になると窓の仕様が変わります。アルミ樹脂複合サッシのLow-E複層ガラスから、樹脂サッシや、ガラスの中身がアルゴンガスのものへ。窓は熱の出入りがいちばん大きい場所なので、体感が変わります。
劣化対策等級と維持管理対策等級|見落とされがちですが効きます
劣化対策等級3は、通常の手入れをすればおおむね75〜90年、構造躯体がもつという想定の水準です。床下の防湿、通気、防蟻処理などが評価されます。
維持管理対策等級3は、配管の点検や交換がしやすい造りかどうか。コンクリートに配管を埋め込んでいないか、点検口があるかなどを見ます。20年後30年後の修繕費に効いてきます。



この2つは住んでから効いてくる項目です。内見のときに目で見て分かる部分ではないので、評価書でしか確認できません。
住宅性能評価書があると得すること


等級が書いてあるだけの書類ではありません。実際にお金と安心に直結します。
① 地震保険が最大50%引きになります
| 耐震等級 | 地震保険の割引率 |
|---|---|
| 等級1 | 10% |
| 等級2 | 30% |
| 等級3 | 50% |
この割引を受けるには、住宅性能評価書などの書面が必要です。売主が「等級3です」と言っているだけでは、保険会社は割引を適用しません。
免震建築物の場合も50%引きです。ほかの割引と重複はできないので、いちばん有利なものを選ぶことになります。
② フラット35Sの金利引下げに使えます
住宅金融支援機構のフラット35Sは、一定の性能を満たす住宅で金利が引き下げられます。建設住宅性能評価書があると、物件検査の一部を省略できる仕組みがあります。
借入3,000万円・35年で金利が0.25%下がれば、総返済額で百万円単位の差になります。
③ 1万円で専門家の紛争処理が使えます
これがいちばん知られていません。建設住宅性能評価書が交付された住宅は、指定住宅紛争処理機関(各地の弁護士会)に紛争処理を申し立てられます。
| 内容 | |
|---|---|
| 対象 | 評価書の内容だけでなく、売買契約に関する当事者間のすべての紛争 |
| 申請手数料 | 1件あたり1万円 |
| 担当 | 弁護士・建築士などの専門家 |
引渡し後に不具合が見つかって話が進まないとき、裁判をせずに専門家に間に入ってもらえます。設計評価書だけでは使えません。
④ 住宅ローン控除の省エネ要件は住宅性能評価書で証明できます
新築住宅の住宅ローン控除は、省エネ基準への適合が要件になっています。その証明として建設住宅性能評価書が使えます。別途「住宅省エネルギー性能証明書」を取る方法もありますが、費用がかかります。
2026年入居の限度額は住宅ローン控除は2026年入居でいくら?建売が14万円になる理由で区分ごとに整理しました。
⑤ 売るときの説明材料になります
いま買う話をしているときには実感がありませんが、住宅性能評価書は将来売るときにも効きます。
中古で売り出すとき、買主がいちばん不安に思うのは建物の状態です。第三者機関が評価した書類が残っている家は、その不安に数字で答えられます。
とくに耐震等級3や断熱等級5は、中古市場でも説明できる材料になります。同じ築年数、同じ広さの物件が並んだときに、書類がある家のほうが話が早く進みます。
評価書があると使えるもの(まとめ)
地震保険の耐震等級割引(等級3で50%引き)
フラット35Sの金利引下げ
1万円で使える指定住宅紛争処理(建設評価書のみ)
住宅ローン控除の省エネ要件の証明
将来売るときの説明材料(第三者評価があると買主に説明しやすい)
住宅性能評価書の費用は誰が払うのか


建売を買う場合、住宅性能評価書の取得費用は原則として売主が負担しています。買主が別途支払うものではありません。
| 誰が払うか | 費用の目安 | |
|---|---|---|
| 設計住宅性能評価 | 売主 | 数万円〜 |
| 建設住宅性能評価 | 売主 | 十数万円〜(検査回数が多いため) |
| フラット35S適合証明 | 買主のことが多い | 数万円程度 |
注意したいのは3行目です。住宅性能評価書があっても、フラット35を使うときの適合証明書は別途必要になり、その費用は買主負担になることがあります。
販売図面の備考欄に小さく書かれていることが多いので、価格に含まれない費用として、契約前に確認してください。
住宅性能評価書についてよくある勘違い
| よくある理解 | 実際 |
|---|---|
| 評価書があれば良い家 | 等級が高いとは限りません |
| 等級はすべての分野に付く | 新築で必須なのは4分野。ほかは任意 |
| 分譲地で等級は同じ | 棟ごとに評価されます |
| 売主の説明で保険が安くなる | 書面がないと割引は適用されません |
| 評価書=長期優良住宅 | 別の制度です |
とくに1行目です。住宅性能評価書は、性能が高いことを証明する書類ではなく、性能を同じものさしで表示する書類です。等級1と書かれた評価書も存在します。
だから「性能評価付きです」で安心せず、中の等級を自分の目で見ることが大事になります。
大手の分譲地で性能を確かめるならコモンステージとは?積水ハウスの分譲地の審査基準3つと関西で選べる件数に、公式の審査基準と当社集計での関西の件数をまとめています。
換気方式まで含めて比べるなら炭の家とは?フジの家の第一種換気で正圧を保つ仕組みとフィルター交換の費用に、公式の注記と当社の熱損失の試算をまとめています。
住宅性能評価書がない建売は買ってはいけないのか


結論から言うと、評価書がない=性能が低い、ではありません。評価を受けるには申請費用と手間がかかるため、あえて取らない会社もあります。
大切なのは、評価書がない場合に何で代替するかです。
| 書類 | 何が分かるか |
|---|---|
| 設計住宅性能評価書 | 図面段階の等級 |
| 建設住宅性能評価書 | 現場検査を経た等級 |
| 長期優良住宅の認定通知書 | 耐震・断熱・劣化・維持管理の水準 |
| BELS評価書 | 省エネ性能(断熱・一次エネ) |
| 住宅省エネルギー性能証明書 | 省エネ基準への適合 |
| 設計図書一式 | 仕様(サッシ・断熱材・基礎) |
どれも出てこない場合は、サッシとガラスの種類、断熱材の種類と厚み、基礎の仕様を1つずつ確認していくことになります。手間はかかりますが、確認できないわけではありません。
等級が書かれていないときに、現地で見て分かること
書面が出てこない場合でも、内見のときに見れば分かることがあります。専門家でなくても確認できるものを挙げます。
| 見るところ | 確認できること |
|---|---|
| 窓のサッシ | 枠が白や木目なら樹脂サッシ。銀色ならアルミ樹脂複合 |
| ガラスの断面 | 2枚か3枚か。窓を開けて枠の断面を見ると分かります |
| 玄関ドア | 断熱仕様かどうか。カタログの品番で確認できます |
| 床下点検口 | 断熱材の入り方と、基礎の内側か外側か |
| 小屋裏点検口 | 天井断熱の厚みと、隙間なく敷かれているか |
とくに窓は、断熱等級を大きく左右します。樹脂サッシが入っていれば等級5以上の可能性が高く、アルミ樹脂複合のままなら等級4のことが多いです。
あくまで目安ですが、書面がない段階でも当たりを付けることはできます。
住宅性能評価書がない物件は、第三者の目を別で入れる
書面で性能が確認できないときは、ホームインスペクション(住宅診断)を検討してください。第三者の建築士が建物を見て、報告書を出します。
費用は一般的に5万円〜10万円程度です。数千万円の買い物に対する保険としては、大きな金額ではありません。引渡し前の確認については内覧会のチェックリストにまとめています。
住宅性能評価書はいつ、誰からもらうのか


検討の段階と、引渡しの段階で分けて考えてください。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 内見のとき | 「性能評価書はありますか。設計と建設どちらですか」と聞く |
| 申込みの前 | 写しを見せてもらう。等級を自分の目で確認する |
| 契約のとき | 重要事項説明で性能評価の有無が説明されます |
| 引渡しのとき | 原本を受け取る。地震保険の手続きで使います |
引渡し書類の中に入っているのが通常です。受け取ったら、他の書類とまとめて保管してください。将来売るときにも、買主への説明材料になります。
住宅性能評価書と一緒に受け取る引渡し書類
- 建築確認済証・検査済証(建物が適法に建てられたことの証明)
- 設計図書(間取り図・配置図・矩計図など)
- 住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書(10年保証の裏付け)
- 設備の取扱説明書と保証書
- 地盤調査報告書(あれば)
このうち付保証明書は、引渡し後に不具合が出たときに使います。評価書とあわせて、なくさない場所に保管してください。
住宅性能評価書と長期優良住宅・ZEH・BELSの違い


建売の広告には、似たような言葉が並びます。関係を整理します。
| 制度 | 何の制度か | 評価書との関係 |
|---|---|---|
| 住宅性能評価書 | 10分野を等級で表示する | — |
| 長期優良住宅 | 長くもつ家として認定する | 性能表示の等級が基準に使われる |
| ZEH | エネルギー収支をゼロに近づける | 断熱等級5・一次エネ等級6が目安 |
| BELS | 省エネ性能を星の数で表示する | 省エネ分野だけを見る別制度 |
| 住宅省エネ性能証明書 | 税制優遇のための証明 | 評価書で代替できる場合がある |
長期優良住宅の認定基準は住宅性能評価書の等級で決まっています
長期優良住宅は、住宅性能表示制度の等級を使って基準が決められています。
- 耐震性/耐震等級2以上(木造2階建て以下で壁量計算による場合は等級3)
- 劣化対策/劣化対策等級3
- 維持管理/維持管理対策等級3(専用配管)
- 省エネ/断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6
- ほかに住戸面積、居住環境、維持保全計画などの要件があります
つまり長期優良住宅の認定があれば、主要な等級はある程度確定します。販売図面に「認定長期優良住宅」と書かれていれば、それだけで判断材料になります。



ただし「長期優良住宅の仕様です」と「長期優良住宅の認定を取得しています」は違います。仕様は満たしていても、認定申請をしていない物件があります。認定通知書があるかどうかで確認してください。
建売で住宅性能評価書を確認するときの手順


実際の進め方です。内見の日に聞くところから始まります。
① 内見のときに住宅性能評価書があるか聞く
「この物件は住宅性能評価を取っていますか。設計と建設、どちらですか」。この一言で十分です。その場で答えられなくても構いません。「確認して連絡します」と言えるかを見てください。
② 住宅性能評価書の写しをもらって、等級を自分で見る
評価書は表紙のあとに、分野ごとの等級が並んだ一覧表があります。耐震等級・断熱等性能等級・一次エネルギー消費量等級の3つを最初に見てください。
ここで「等級4」と書かれていれば断熱は現在の省エネ基準の水準、「等級5」ならZEH水準です。
③ 住宅性能評価書の等級は棟ごとに違うことがあります
等級は棟ごとに評価されます。同じ分譲地の1号棟と3号棟で、窓の大きさや配置が違えば、断熱等級や一次エネ等級が変わることがあります。
「この分譲地は等級5です」ではなく、検討している棟の評価書を見せてもらってください。
④ 補助金の対象になるかを確認する
省エネ性能に応じた国の補助制度は、年度ごとに内容が変わります。等級5以上が要件になっていることが多く、申請期限もあります。
建売の場合、売主が申請するケースと買主が申請するケースがあります。どちらなのかを契約前に確認しておくと、取り逃しがありません。
⑤ 重要事項説明書での住宅性能評価書の扱いを確認する
契約の前に行われる重要事項説明では、住宅性能評価を受けているかどうかが説明項目に入っています。
ここで「設計住宅性能評価を受けている」とだけ書かれていることがあります。建設住宅性能評価が交付されるのは完成後なので、建築中の物件では設計しかない状態で契約することになります。
その場合は、引渡しまでに建設住宅性能評価書が交付されるのかを確認してください。設計だけで終わる予定なのか、建設まで取る予定なのかで、引渡し後に使える制度が変わります。
契約前に聞いておく3つのこと
① 建設住宅性能評価書は引渡しまでに交付されますか
② 検討している棟の等級は、耐震・断熱・一次エネでそれぞれいくつですか
③ 補助金の申請は売主と買主のどちらが行いますか。期限はいつですか



等級の確認が遅れると、補助金の申請期限に間に合わないことがあります。内見の段階で聞いておくのが、いちばん確実です。
私たちが住宅性能評価書についてやること


買主側で動く不動産会社として、当社が実際にやっていることを書きます。
ラクチン不動産が、建売の性能確認でやること
① 設計・建設どちらの住宅性能評価書があるかを、内見の前に売主へ確認します
② 評価書の写しを取り寄せ、耐震等級・断熱等級・一次エネ等級を書面でお見せします
③ 評価書がない物件は、サッシ・ガラス・断熱材・基礎の仕様を設計図書から拾います
④ 長期優良住宅は「仕様」か「認定取得済み」かを、認定通知書の有無で確認します
⑤ 検討中の棟の評価書を、棟ごとに確認します(分譲地単位では見ません)
⑥ 地震保険の割引と補助金の対象になるかを、契約前にお伝えします
床下と小屋裏の点検口を開ける確認とあわせて行います。書面で分かることと、目で見ないと分からないことは別です。両方やって、はじめて建物の状態が分かります。
物件が決まっていない段階のご相談でも構いません。気になっている分譲地の名前だけでも、性能の確認はできます。不動産会社の選び方については不動産屋の選び方にまとめています。
ラクチン不動産は新築一戸建て・建売の仲介手数料0円で対応しています。3,000万円の物件なら、本来かかる105万6,000円(税込)が0円です。
値引きでもキャンペーンでもありません。売主が不動産会社である新築の建売は、売主から報酬を受け取れるため、買主からいただく必要がないという仕組みです。
- 対象:売主が不動産会社の新築一戸建て・建売
- 対象外:中古住宅、個人が売主の物件、売主から報酬が出ない物件
- 他社のチラシやポータルサイトで見つけた物件でも、多くの場合ご案内できます
- 0円の対象かどうかは、物件名と所在地だけで無料判定します
気になっている物件があれば、契約前にセカンドオピニオンを。販売図面のURLか写真をLINEで送っていただければ、その物件の弱い部分と、価格が妥当かどうかをお伝えします。
- 物件のURLか写真を送るだけ。入力フォームはありません
- 売主側では言いにくい弱点も、買主の立場でお伝えします
- 新築の建売は、仲介手数料0円で対応しています
- しつこい営業のお電話はしません
住宅性能評価書についてよくある質問


- 住宅性能評価書は必ず発行されるものですか
-
いいえ、任意です。売主が評価機関に申請して取得するもので、費用も手間もかかるため、取得していない建売もあります。取得していない=性能が低いという意味ではありません。その場合は長期優良住宅の認定通知書やBELS評価書、設計図書で確認していくことになります。
- 設計住宅性能評価書と建設住宅性能評価書はどちらが大事ですか
-
建設住宅性能評価書です。設計は図面の審査だけですが、建設は工事中4回と完成時の現場検査を経ています。また1件1万円で使える指定住宅紛争処理機関への申立ては、建設住宅性能評価書がないと利用できません。「性能評価付き」と書かれていても、どちらのことか必ず確認してください。
- 住宅性能評価書は買主が自分で取ることもできますか
-
新築の場合、申請するのは建設主である売主です。完成後に買主が申請しても、工事中の検査ができないため建設住宅性能評価書にはなりません。既存住宅を対象とした評価制度は別にありますが、新築時のものとは内容が異なります。
- 耐震等級3なら地震保険はいくら安くなりますか
-
保険料が50%引きになります。等級2で30%、等級1で10%です。割引を受けるには住宅性能評価書などの書面を保険会社に提出する必要があり、売主の口頭説明では適用されません。契約時に手元に評価書があるかどうかで変わります。
- 断熱等級は4と5でどのくらい違いますか
-
等級4は現在の省エネ基準、等級5はZEH水準です。窓の仕様が変わることが多く、アルミ樹脂複合サッシから樹脂サッシへ、複層ガラスからアルゴンガス入りへといった違いが出ます。光熱費だけでなく、冬の朝の室温や結露のしやすさに差が出ます。補助金の要件になることもあります。
- 同じ分譲地なら等級は同じですか
-
同じとは限りません。住宅性能評価は棟ごとに行われます。窓の大きさや配置、間取りが違えば断熱等級や一次エネルギー消費量等級が変わることがあります。検討している棟の評価書を見せてもらってください。
- 長期優良住宅と住宅性能評価書は同じものですか
-
別の制度です。ただし長期優良住宅の認定基準には住宅性能表示制度の等級が使われており、耐震等級2以上、劣化対策等級3、維持管理対策等級3、断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6などが要件です。認定があれば主要な等級はある程度分かります。
- 「長期優良住宅仕様」と書いてある物件はどう見ればいいですか
-
仕様は満たしていても、認定申請をしていない可能性があります。認定を受けていれば認定通知書が交付されるので、その有無を確認してください。認定がないと、住宅ローン控除の借入限度額の上乗せや登録免許税の軽減などが受けられません。
- 住宅性能評価書はいらないという意見も見かけますが
-
建てる側から見ると、申請費用と手間がかかるうえ、等級を上げる設計変更も必要になるため、「いらない」という判断はあり得ます。ただし買う側から見ると話が別です。地震保険の割引も、1万円で使える紛争処理も、書面がなければ受けられません。建売はすでに完成した家を買うので、あとから取り直すことができない点にも注意してください。
- 評価書をなくしてしまった場合はどうなりますか
-
交付した評価機関に問い合わせると、再交付や写しの交付に応じてもらえることがあります。評価機関名は評価書の表紙に記載されています。地震保険の割引申請や将来の売却で必要になるので、引渡し時に必ず受け取って保管してください。
まとめ|住宅性能評価書は建売を数字で比べる唯一の書類です


- 住宅性能評価書には設計と建設の2種類がある。効くのは建設のほう
- 建設住宅性能評価は、一戸建てで工事中4回と完成時の現場検査を経ている
- 販売図面224枚を調べたところ、性能評価の記載は10枚(4%)だけだった
- 書いていない=取得していない、ではない。聞けば出てくることが多い
- 見るのは耐震等級・断熱等性能等級・一次エネ等級の3つが最優先
- 耐震等級3で地震保険が50%引き。書面がないと適用されない
- 建設評価書があれば1万円で指定住宅紛争処理機関を使える
- 評価書がない物件は、長期優良住宅の認定通知書やBELS、設計図書で代替する
- 等級は棟ごと。分譲地単位ではなく、検討中の棟の評価書を見る
- 引渡し書類として原本を受け取り、保管する
最初にやること
① 気になっている棟の住宅性能評価書があるかを聞く(設計か建設かも一緒に)
② 写しをもらい、耐震等級・断熱等性能等級・一次エネルギー消費量等級を見る
③ 等級3・等級5があれば、地震保険と補助金の対象になるかを確認する
④ 評価書がない場合は、長期優良住宅の認定通知書かBELS評価書があるかを聞く
建売は、見た目と間取りと価格では比べられても、建物の中身は書面がないと比べられません。住宅性能評価書は、その数少ない共通のものさしです。
「この物件、評価書はありますか」と聞くところから始めてください。聞き方が分からない、答えが返ってこないという場合は、不動産屋の選び方もあわせてご覧ください。価格の交渉については買付証明書の書き方で解説しています。
新築一戸建て・建売を買うとき、仲介手数料は0円になります。物件価格が上がるほど、差は大きくなります。
| 物件価格 | 通常の仲介手数料(税込) | ラクチン不動産 |
|---|---|---|
| 2,500万円 | 89万1,000円 | 0円 |
| 3,000万円 | 105万6,000円 | 0円 |
| 3,500万円 | 122万1,000円 | 0円 |
| 4,000万円 | 138万6,000円 | 0円 |
| 4,500万円 | 155万1,000円 | 0円 |
なぜ0円にできるのか
仲介会社は、売主と買主の両方から報酬を受け取ることができます。新築の建売は売主が不動産会社なので、売主から報酬が支払われます。そのぶん、買主からいただかなくても取引が成り立ちます。
ただし、すべての物件が0円になるわけではありません。売主が個人の中古住宅や、売主から報酬が出ない物件は対象外です。売主が不動産会社でも、報酬が半分しか出ない物件があります。
だからこそ、物件名と所在地をお知らせいただければ、0円になるかどうかをその場で無料判定します。判定に必要なのは物件が特定できる情報だけで、お客様の個人情報は要りません。
- 他社のチラシ、ポータルサイト、売主の公式サイトで見つけた物件でも構いません
- すでに内覧した物件でも、申込手続きに入っていなければご案内できます
- 0円にするために、住宅ローンや火災保険の指定はしません
- しつこい営業のお電話はしません


ラクチン不動産では、住宅ローンの相談(審査や無理のない計画)や物件探し・検討中の物件に関するセカンドオピニオンをLINEで対応しています。買主の味方に立って一緒にマイホーム実現をサポートします。
新築の建売は、仲介手数料0円で対応しています。
お電話の受付は10:00〜19:00(水曜・日曜は定休)。時間外のご相談はLINEかメールをご利用ください。翌営業日にお返事します。













