
新築が1年経つと安くなると聞きました。本当ですか。
安くなります。ただし関西の実測では差は200万円でした。
当社が成約価格を集計した数字です。築0年の中央値が4,000万円、築1年が3,800万円です。
割合では5.0%です。ネットで見かける「1年で1割下がる」という話より小さいのが実際でした。
もう1つ大事な数字があります。
築0〜1年の成約30,544件のうち、78.5%は築0年で決まっています。
つまり1年まで残る物件は5件に1件しかありません。
この記事では条文と実測で、1年経過した建売の実際を出します。
この記事で分かること
品確法2条2項で完成から1年を過ぎると新築ではなくなる
業界では築後未入居(ちくごみにゅうきょ)と呼ぶ
完成から時間がたって価格が動いた物件は今週値下げがあった新築一戸建てに出ます。
関西の実測では築0年4,000万円・築1年3,800万円で差は200万円
築0〜1年の成約のうち78.5%は築0年で決まっている
築10年まで見ると600万円(15.0%)下がる
売主の瑕疵の責任は引渡しから10年なので1年経過でも減らない
新築は1年経過すると築後未入居になる


まず言葉の話です。
完成から1年を過ぎると、誰も住んでいなくても新築とは呼べません。
品確法は完成から1年で新築から外す
住宅の品質確保の促進等に関する法律第2条第2項の条文です。
「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)
カッコの中が線引きです。
人が住んでいなくても、完成から1年経てば新築住宅ではありません。
起算日は引渡しではなく建設工事の完了の日です。
ここを勘違いすると数か月ずれます。
新築の表示は広告規約でも1年まで
広告のルールにも同じ線があります。
不動産の表示に関する公正競争規約第4条では、中古住宅を建築後1年以上または居住歴があるものと定義しています。
| 区分 | 条件 |
|---|---|
| 新築住宅(品確法) | 完成から1年以内かつ未入居 |
| 中古住宅(広告規約) | 建築後1年以上または居住歴あり |
| 新築分譲住宅(広告規約) | 複数区画に分けて建てられた新築の一棟 |
つまり1年を過ぎた物件は、広告では「中古住宅」と書かなければなりません。
規約を運用しているのは不動産公正取引協議会です。
新築ではなくなると築後未入居と呼ぶ
実務では別の言い方をします。
築後未入居(ちくごみにゅうきょ)です。
「中古住宅」だと誰かが住んだ家に聞こえます。
誰も住んでいないことを伝えるために、この言葉が使われます。
販売図面では「未入居」「新築未入居」「築後未入居」のいずれかで書かれます。
どれも同じ状態を指しています。



築後未入居だと品質は落ちているのですか。



人が住んでいないので、使用による劣化はありません。気にするのは外に面した部分です。外壁のコーキングや木部の塗装は1年の紫外線と雨を受けています。内見では南面と西面を見てください。
新築から1年経過した建売は本当に安いのか


ここが本題です。
当社が国土交通省の不動産情報ライブラリの成約価格を集計しました。
京都・大阪・兵庫の宅地(土地と建物)で、築0〜1年の成約30,544件が対象です。
築0年と築1年の中央値の差は200万円
| 区分 | 件数 | 成約価格の中央値 | 延床の中央値 |
|---|---|---|---|
| 築0年 | 23,989件 | 4,000万円 | 100㎡ |
| 築1年 | 6,555件 | 3,800万円 | 100㎡ |
| 差 | — | 200万円(5.0%) | 同じ |
差は200万円でした。
延床の中央値はどちらも100㎡で同じです。
広さが同じで価格が200万円違うという読み方になります。
割合にすると5.0%です。
築0〜1年の成約の78.5%は築0年
件数のほうが示唆的です。
30,544件のうち築0年が23,989件で78.5%を占めていました。
築1年は6,555件で21.5%です。
つまり5件のうち4件は築0年のうちに決まっています。
1年まで残る物件は少数派です。
関西は供給量が多い市場です。
当社が関西6府県の新築戸建3,143件の売主を数えたところ、飯田グループ6社だけで791件(25.2%)でした。
供給が多いほど、残った物件は価格で調整されます。
築1年の物件が残る理由は条件だけではない
残っている理由も分けて考えます。
価格が合っていない、立地に弱点がある、この2つは物件側の理由です。
一方で同じ分譲地に似た区画が大量に出ただけだけという場合もあります。
この3つ目は物件に問題がありません。
当社の集計では関西6府県の新築戸建が3,143件あり、飯田グループ6社だけで791件(25.2%)を占めていました。
同じ時期に同じエリアで似た物件が並べば、売れる順番は価格で決まります。
だから築1年まで残った物件が悪いとは限りません。
見るのは残っている理由です。
この数字の読み方には注意がいる
ここは正直に書きます。
この200万円は、同じ物件の値下げを追跡したものではありません。
築0年で成約した群と、築1年で成約した群の中央値を比べた差です。
同一物件の価格改定を追跡した数字ではない
築1年まで残る物件は、元から条件に差がある可能性がある
成約価格の公表値は86.8%が100万円単位に丸められている
延床は同水準だが、立地の条件はそろえていない
だから「必ず200万円下がる」とは言えない
それでも使える数字です。
1年待てば1割下がるという期待は、実測では裏づけがないと言えます。



では1年待つのは得ではないのですか。



待って下がるのを待つ戦略は勧めません。5件に4件は築0年で決まるので、待っているうちに候補が消えます。それよりも、いま出ている築後未入居の物件を探すほうが確実です。当社は関西の新築建売を仲介手数料0円でお取り扱いしています。
新築から築年数ごとに成約価格はどう下がるか


もう少し先まで見ます。
同じ集計で築10年まで出しました。
築10年で600万円下がる
| 築年数 | 件数 | 中央値 | 築0年との差 |
|---|---|---|---|
| 築0年 | 23,989件 | 4,000万円 | — |
| 築1年 | 6,555件 | 3,800万円 | ▲200万円 |
| 築2年 | 1,342件 | 4,000万円 | ±0 |
| 築3年 | 1,072件 | 4,000万円 | ±0 |
| 築5年 | 1,381件 | 3,600万円 | ▲400万円 |
| 築8年 | 1,317件 | 3,500万円 | ▲500万円 |
| 築10年 | 1,349件 | 3,400万円 | ▲600万円 |
築10年で600万円、15.0%の差です。
1年あたりでは60万円という計算になります。
ただし一直線には下がりません。
築2〜3年が下がらない理由
表の築2年と築3年を見てください。
築0年と同じ4,000万円に戻っています。
理由は物件の中身です。
この層の延床の中央値は105㎡で、築0年の100㎡より大きいです。
広い物件が多いので中央値が上がって見えます。
経年で価格が上がっているわけではありません。
中古との比較は建売と中古どっちがいい?近畿の実数で比べた1265万円差と控除と手数料にまとめています。
新築プレミアムは本当にあるのか
よく聞く言葉です。
新築プレミアムは、新築という表示に付く上乗せ分のことを指します。
新築プレミアムと言われるものの中身
内訳を分けて考えます。
| 要素 | 中身 | 1年経過で変わるか |
|---|---|---|
| 表示の価値 | 「新築」と書けるかどうか | 変わる |
| 建物の品質 | 構造・設備・内装 | 変わらない(未入居なら) |
| 売主の瑕疵の責任 | 引渡しから10年 | 変わらない |
| 住宅ローン控除 | 新築の区分で判定 | 要件を確かめる |
| 外に面した部分 | 外壁・木部・屋根 | 1年分の紫外線と雨を受ける |
変わるのは1行目だけです。
建物の品質と売主の責任は1年経っても変わりません。
新築プレミアムを払わずに買う2つの方法
上乗せ分を避ける方法は2つです。
築後未入居の物件を選ぶ(実測では200万円の差)
仲介手数料を0円にする(4,000万円なら税込138万6,000円)
価格改定が入った物件を狙う
完成から何か月たっているかを販売図面で確かめる
近隣の成約価格と並べて妥当性を見る
2つ目は新築のままでも効きます。
4,000万円の物件なら仲介手数料の上限は税込138万6,000円です。
新築プレミアムの200万円に近い額が、手数料だけで動きます。
相場と計算は新築の仲介手数料の相場は?関西33803件の成約から出した138万6000円にまとめています。
新築プレミアムは当社の実測では5.0%
上乗せ分がいくらかという話です。
当社の集計では築0年と築1年の中央値の差は200万円で5.0%でした。
4,000万円の物件で200万円です。
ネットでは1割という数字を見かけますが、関西の実測ではその半分でした。
人気のエリアなら差はもっと小さくなります。
供給が多いエリアでは大きくなります。
だから率ではなく近隣の成約価格と比べて判断するです。
成約価格は不動産情報ライブラリで誰でも調べられます。
売主が新築のうちに売りたい理由
売主の側の事情も知っておくと交渉で役に立ちます。
理由は2つで、どちらも在庫に関わります。
建売の在庫は現金ではない
建売は先に建ててから売ります。
つまり土地の仕入れと建築費を先に払っているわけです。
1棟4,000万円の物件が5棟残れば2億円です。
この資金は売れるまで戻りません。
在庫が増えると次の土地を仕入れられなくなります。
だから売主は1年以内に売り切ろうとします。
1年を過ぎると新築と書けなくなる
もう1つは表示の問題です。
1年を過ぎると広告で「新築」と書けなくなります。
「中古住宅」と書かれた物件は、同じ品質でも問い合わせが減ります。
売主はこれを避けたいので、1年が近づくと価格を調整する。
この動きは価格改定として表に出ます。
値引きの実際は建売の値引きで1000万円は可能?売れ残り物件の価格改定の実際にまとめています。
買主が妥協するのは価格が1位
買う側の数字も見ておきます。
国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査では、分譲戸建住宅を取得した世帯が妥協したものの1位が「価格(予定より高くなった)」で42.2%でした。
2位は住宅の広さ27.0%です。
4割の人が価格で妥協しているということです。
築後未入居の物件は、この妥協を減らせる選択肢になります。
新築から1年経過した建売を買うときに確かめること
最後に確認の手順です。
保証と外に面した部分の2つを見ます。
売主の瑕疵の責任は引渡しから10年
ここが安心材料です。
品確法第95条は、新築住宅の売主が引渡しから10年間、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵の責任を負うと定めています。
起算日は引渡しです。
つまり完成から1年経っていても引渡しから10年は残る。
同条2項で買主に不利な特約は無効とされています。
ただし完成から1年を過ぎると品確法上の新築住宅ではなくなるため、適用の有無は契約書で確かめてください。
等級の確かめ方は国土交通省の住宅性能表示制度のページに載っています。
築後未入居は住宅ローン控除の要件を確かめる
税の面でも確認が必要です。
住宅ローン控除は住宅の区分で借入限度額が変わります。
築後未入居の物件は未入居なので新築の区分で判定されることが多いですが、完成から1年を過ぎているため要件の確認が必要です。
省エネ基準への適合も条件になります。
確かめる書類は省エネ基準適合証明書か建設住宅性能評価書です。
控除の金額と要件は住宅ローン控除は2026年入居でいくら?建売が14万円になる理由にまとめています。
引渡しの前に売主へ、どの区分で証明書が出るのかを聞いてください。
築後未入居で確かめる6か所
- 建設工事の完了の日(販売図面の建築年月)
- 外壁のコーキングの状態(南面と西面)
- 木部とベランダの塗装の状態
- 室内の建具の動き(長期間動かしていないため)
- 水まわりの通水の確認(長期間使っていない配管)
- 売主の瑕疵の責任の範囲と起算日(契約書と保証書)
4つ目と5つ目は見落とされます。
長期間動かしていない建具や配管は、使い始めに不具合が出ることがあります。
内覧会で建具を全部動かし水まわりの通水を確かめる。
内覧会の進め方は内覧会とは?新築の引渡し前に見るチェックリストと指摘の伝え方を解説にまとめています。
新築の1年経過に関するよくある質問
- 新築は1年経過すると何と呼ばれますか。
-
法律上は新築住宅ではなくなります。品確法2条2項で、建設工事の完了の日から1年を経過したものは新築住宅から除かれているためです。広告では中古住宅と表示され、実務では築後未入居(ちくごみにゅうきょ)と呼ばれます。
- 新築が1年経過すると価格はどれくらい下がりますか。
-
当社が京都・大阪・兵庫の成約価格を集計したところ、築0年の中央値4,000万円に対して築1年は3,800万円で、差は200万円(5.0%)でした。延床の中央値はどちらも100㎡です。ただし同一物件の値下げを追跡した数字ではありません。
- 1年経過した建売は売れ残りですか。
-
当社の集計では築0〜1年の成約30,544件のうち78.5%が築0年で決まっていました。1年まで残るのは21.5%なので少数派です。ただし供給が多いエリアでは、条件が悪いわけでも残ることがあります。
- 新築プレミアムはいくらですか。
-
当社の実測では築0年と築1年の中央値の差は200万円(5.0%)でした。ネットで見かける1割という数字より小さい結果です。率で判断せず、その物件の近隣の成約価格と比べてください。
- 1年経過すると保証は減りますか。
-
売主の瑕疵の責任は引渡しから10年なので、完成からの経過では減りません。品確法95条の規定で、同条2項では買主に不利な特約は無効とされています。ただし適用の有無は契約書で確かめてください。
- 築後未入居で気をつける場所はどこですか。
-
外に面した部分と、長期間動かしていない部分です。外壁のコーキングと木部の塗装は1年分の紫外線と雨を受けています。建具は全部動かし、水まわりは通水を確認してください。
新築の1年経過を待つより築後未入居を探す
最後にまとめます。
- 品確法2条2項で完成から1年を過ぎると新築住宅ではなくなる
- 広告では中古住宅、実務では築後未入居と呼ぶ
- 関西の実測では築0年4,000万円・築1年3,800万円で差は200万円
- 築0〜1年の成約の78.5%は築0年で決まっている
- 売主の瑕疵の責任は引渡しから10年で減らない
- 外壁のコーキングと建具と通水を内覧会で確かめる
覚えておく数字は2つです。
差は200万円(5.0%)、1年まで残るのは21.5%。
待つより出ている築後未入居を探すほうが確実です。
関西の新築建売は仲介手数料0円でお取り扱いしています。
4,000万円の物件なら仲介手数料の上限は税込138万6,000円です。
手数料だけで200万円に近い額が動く。
築後未入居の物件も含めてお探しできますので、お気軽にご相談ください。
新築一戸建て・建売を買うとき、仲介手数料は0円になります。物件価格が上がるほど、差は大きくなります。
| 物件価格 | 通常の仲介手数料(税込) | ラクチン不動産 |
|---|---|---|
| 2,500万円 | 89万1,000円 | 0円 |
| 3,000万円 | 105万6,000円 | 0円 |
| 3,500万円 | 122万1,000円 | 0円 |
| 4,000万円 | 138万6,000円 | 0円 |
| 4,500万円 | 155万1,000円 | 0円 |
なぜ0円にできるのか
仲介会社は、売主と買主の両方から報酬を受け取ることができます。新築の建売は売主が不動産会社なので、売主から報酬が支払われます。そのぶん、買主からいただかなくても取引が成り立ちます。
ただし、すべての物件が0円になるわけではありません。売主が個人の中古住宅や、売主から報酬が出ない物件は対象外です。売主が不動産会社でも、報酬が半分しか出ない物件があります。
だからこそ、物件名と所在地をお知らせいただければ、0円になるかどうかをその場で無料判定します。判定に必要なのは物件が特定できる情報だけで、お客様の個人情報は要りません。
- 他社のチラシ、ポータルサイト、売主の公式サイトで見つけた物件でも構いません
- すでに内覧した物件でも、申込手続きに入っていなければご案内できます
- 0円にするために、住宅ローンや火災保険の指定はしません
- しつこい営業のお電話はしません


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