
建売の内見で、基礎のコンクリートに細い線のようなひびを見つけました。新築なのに、もう割れているのは大丈夫なんでしょうか。
新築の家で基礎のひびを見つけると、不安になりますよね。家を支えている部分なので、なおさらです。
先に結論を言います。新築の基礎の髪の毛ほどのひび割れの多くは、コンクリートが乾いて縮むときに出るもので、すぐに欠陥とは言えません。国の告示では、幅0.3ミリ未満なら構造に問題がある可能性は「低い」とされています。
ただ、細いひびだからと放っておくと、
幅が0.5ミリを超えて広がっても気づかず、10年の保証の期限を過ぎてしまうことがあります。
避け方は、ひびの幅を測って日付つきの写真で残し、0.3ミリ以上やさび汁があれば売主へすぐ伝えることです。
この記事では、国の告示と住宅の相談窓口の統計、建築基準法の条文、建売の売主が公開している基礎の仕様を使って、基礎のひび割れの見分け方と測り方、保証と補修、内見で見る場所をまとめます。
この記事で分かること
基礎のひび割れが何ミリから危ないか(国の告示の3段階)
ヘアークラックと構造クラックとモルタルの割れの見分け方
新築の基礎にひびが出る理由と、クラックスケールでの測り方
ベタ基礎と布基礎の違いと、建売の基礎の標準仕様
基礎のひび割れの保証期間と補修方法、内見で見る6つの場所
新築の基礎のひび割れは何ミリから危ない|国の目安は0.3ミリと0.5ミリ


ひび割れが危ないかどうかには、国の目安があります。住宅の紛争処理で使う「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準(平成12年建設省告示第1653号)」です。この記事では以下、告示1653号と呼びます。
この告示は、ひび割れの幅ごとに、構造耐力上主要な部分に瑕疵がある可能性を3段階で示しています。コンクリートがそのまま表に出ている基礎の場合は次のとおりです。
| レベル | ひび割れの状態 | 構造に瑕疵がある可能性 |
|---|---|---|
| レベル1 | 幅0.3ミリ未満(レベル2・3に当たらないもの) | 低い |
| レベル2 | 幅0.3ミリ以上0.5ミリ未満 | 一定程度ある |
| レベル3 | 幅0.5ミリ以上、またはさび汁を伴うもの | 高い |
ここで大事なのは、さび汁が出ているひびは、幅が0.3ミリ未満でもレベル3の「高い」に入るという点です。さび汁は、中の鉄筋に水が届いてさびているサインだからです。
もうひとつ、告示の数字は「瑕疵がある」と決めるものではありません。可能性の高さを示す目安です。レベル1でも原因によっては補修が必要ですし、レベル3でも調べた結果、構造の問題ではないこともあります。
基礎の欠けや鉄筋が見えるときは深さで判断する
ひびとは別に、基礎の角が欠けたり、表面がはがれたりすることもあります。告示では、こうした欠損を深さで分けています。
| 欠損の状態 | 構造に瑕疵がある可能性 |
|---|---|
| 深さ5ミリ未満 | 低い |
| 深さ5ミリ以上20ミリ未満 | 一定程度ある |
| 深さ20ミリ以上・さび汁を伴う・鉄筋が露出している | 高い |
中の鉄筋がさびてふくらみ、コンクリートを押し割る現象を「爆裂」と呼びます。鉄筋が見えていたら、新築でも中古でもすぐに専門家に見てもらう段階です。
告示1653号の読み方の3つのポイント
幅0.3ミリ未満は「低い」、0.3〜0.5ミリは「一定程度」、0.5ミリ以上は「高い」
さび汁を伴うひびは、幅に関係なく「高い」
レベルは瑕疵の有無を決めるものではなく、調べる優先順位の目安
目安を数字で持っておくと、売主と話すときにも役立ちます。「細いひびがあります」と伝えるより、「北側の換気口の下に幅0.3ミリ・長さ30センチのひびがあります」と伝えるほうが、相手もすぐに動けるからです。



新築の基礎で一番多いのはレベル1の細いひびです。幅を測れば、慌てる必要があるかどうかはだいたい分かります。
基礎のひび割れの種類|ヘアークラックと構造クラックとモルタルの割れ


ひび割れは、見た目が似ていても中身が違います。まず次の3つのどれに当たるかを見分けます。
基礎のヘアークラックは髪の毛ほどの細いひびで多くは乾燥による
幅0.3ミリ未満の細いひびを、一般にヘアークラックと呼びます。髪の毛のように細く、近づかないと見えないくらいのものです。
多くはコンクリートの乾燥収縮によるもので、新築でも打設から1年ほどの間に出ることは珍しくありません。構造の強さにすぐ影響するものではありませんが、雨水が入り続けると中の鉄筋がさびる原因になるため、広がっていないかを見ていくことが大切です。
基礎の構造クラックは幅0.3ミリ以上で斜めや段差を伴うことが多い
幅0.3ミリ以上で、上から下まで、または表から裏まで貫いているようなひびは、構造クラックと呼ばれます。告示のレベル2・3に当たる幅です。
原因は、地盤の沈下、基礎の鉄筋の不足、施工の不良などです。斜めに走るひび、同じ場所から何本も出るひび、段差のあるひびは、建物に力がかかっているサインのことがあります。
基礎の表面のモルタルだけの割れは構造の判断に入らない
建売の基礎は、表面に薄くモルタルを塗って仕上げていることがあります。これを化粧モルタルや基礎巾木と呼びます。
このモルタルだけが割れているなら、下のコンクリートは割れていないことが多いです。告示でも、モルタルなど湿式の仕上材の基礎は、仕上材と構造材(コンクリート)にまたがったひびを幅で判断する、と分けています。
つまり、モルタルの表面だけの割れは構造の判断には入りません。ただし見た目では下まで届いているか分からないことも多く、その場合は売主や専門家に確かめてもらいます。
| 種類 | 見た目 | 主な原因 | まずやること |
|---|---|---|---|
| ヘアークラック | 幅0.3ミリ未満の細い線 | 乾燥収縮 | 写真を撮り、広がりを見る |
| 構造クラック | 幅0.3ミリ以上・斜め・段差 | 沈下・配筋・施工 | 売主にすぐ伝える |
| モルタルの割れ | 表面の塗り材だけの割れ | モルタルの収縮 | 下まで届くか確かめる |
すぐに売主へ伝えたい基礎のひびの4つのサイン
幅が0.3ミリ以上ある
ひびからさび汁(茶色い筋)が出ている
斜めに走る、または左右で段差がある
半年前の写真と比べて幅や長さが広がっている



白い線のように見えるひびもありますが、それも同じですか。



ひびから白い粉や筋がにじんでいるのは、コンクリートの成分が水に溶けて出てきたものです。水が通り道にしている証拠なので、幅が細くても写真に残しておきましょう。
新築の基礎にひび割れが出る理由|コンクリートの乾燥収縮が最も多い


新築のひびは、施工が悪いから出るとは限りません。コンクリートという材料の性質で出るものが多いからです。理由は大きく3つあります。
理由1:コンクリートが乾いて縮む
コンクリートは、セメントと砂と砂利を水で練って固めたものです。固まったあとも中の水分が少しずつ抜けていき、そのぶん体積がわずかに縮みます。
立上りは長く続くコンクリートの帯なので、縮もうとする力が一番弱いところに集まり、細いひびになって表れます。換気口のまわりや角、立上りの途中などが出やすい場所です。
乾燥収縮のひびは、打設から数か月〜1年ほどの間に出やすいとされています。入居して最初の夏や冬に気づく方が多いのはこのためです。
理由2:気温の変化で伸び縮みする
コンクリートは温度でも伸び縮みします。日が当たる南面と日陰の北面、夏と冬で、コンクリートはわずかに動いています。
この動きでも細いひびが出ることがあります。季節によって幅が開いたり閉じたりするひびは、このタイプのことが多いです。
理由3:地盤が沈むと基礎に斜めのひびが出る
注意が必要なのは、地盤が均等でなく、建物の一部だけが沈む「不同沈下」です。この場合はコンクリートに大きな力がかかり、斜めのひびや幅の広いひびが出ます。
住宅リフォーム・紛争処理支援センターの住宅相談統計年報2026では、新築の戸建ての不具合の相談5,331件のうち、ひび割れが1,073件(20.1%)で最も多く、多く見られる部位は外壁と基礎でした。沈下は138件(2.6%)で、部位は地盤と外構です。
沈下は件数こそ少ないものの、直すのが一番大がかりになる不具合です。建売の地盤調査と、関西の建売1,356件を地形で調べた液状化の割合は建売は地盤調査してない?関西1356件を地形で調べた液状化の割合と確かめ方で解説しています。
乾燥収縮のひびと沈下のひびの違い
乾燥収縮:細い・縦や網目状・出たあと落ち着く・季節で少し開閉する
沈下:斜めや段差を伴う・時間とともに広がる・建具や床の傾きも一緒に出る
見分けに迷うときは、ひびだけで判断せず、家全体に変化がないかを一緒に見てください。床の傾きは、国の告示で離れた2点の間で1000分の6以上の傾きがあると、構造に瑕疵がある可能性が高いとされています。3メートルで約18ミリの差です。



ひびと一緒に、ドアや窓が閉まりにくくなった、床にビー玉を置くと転がる、外壁にもひびが出てきたという変化があれば、乾燥収縮ではなく沈下を疑います。点検を待たずに売主へ伝えてください。
基礎のひび割れの測り方|クラックスケールで幅を測り写真で残す


ひびが危ないかどうかは幅で決まるので、まず測ります。専門家でなくても、次の手順で記録できます。
手順1:クラックスケールで基礎のひびの幅を比べる
クラックスケールは、0.1ミリ、0.2ミリ、0.3ミリ……と太さの違う線が印刷された定規のようなものです。ホームセンターや通販で手軽に手に入ります。
ひびに当てて、ひびと同じ太さに見える線を探します。ひびは場所によって幅が違うので、一番広いところを測ってください。
手順2:ライトを斜めから当てて見る
細いひびは、正面から見ると分かりにくいことがあります。スマートフォンのライトを斜めから当てると、影ができてひびの線がはっきり見えます。
家の外周は、朝夕の低い日差しのときも見つけやすい時間帯です。
手順3:定規を添えて写真を撮る
写真は、ひび全体が入る引きの1枚と、クラックスケールや定規を当てた寄りの1枚を撮ります。定規が写っていると、あとで幅が変わったかを比べられるからです。
場所が分かるように、家の外観と一緒に撮った写真も1枚あると、売主に伝えるときに迷いません。
手順4:日付を入れて季節ごとに撮り直し広がりを見る
乾燥収縮のひびは、出たあと落ち着くことが多い一方、沈下のひびは時間とともに広がります。違いを見分けるには、同じ場所を半年ごとに撮って比べるのが一番確実です。
| 記録する項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 場所 | 北側の外周・勝手口の右の換気口の下 |
| 長さと向き | 約30センチ・斜め45度 |
| 幅 | 一番広いところで0.2ミリ |
| 状態 | さび汁なし・白い筋あり・段差なし |
| 日付 | 2026年10月17日(入居から5か月) |
記録は、スマートフォンのアルバムに「基礎」というフォルダを作ってまとめておくと便利です。写真の撮影日が自動で残るので、いつから出ていたかを示す証拠になるからです。
基礎のひびの記録で効く3つのこと
クラックスケールか定規を当てた寄りの写真を必ず1枚撮る
家の外観と一緒に撮り、場所が分かるようにする
半年ごと、特に夏の終わりと冬の終わりに同じ角度で撮り直す
基礎のひびを点検の前に一覧にして伝える
売主の定期点検は、引渡しから半年、1年、2年などの節目で行われることが多いです。点検の時期は売主によって違い、1年目の点検を公表していない売主もあります。
点検の日まで待つ必要はありませんが、細いひびは点検の前に一覧にしておくと話が早く進みます。一覧には場所・幅・長さ・最初に気づいた日・写真の番号を書くと、点検の担当者がその場で確かめられます。
幅0.3ミリ以上やさび汁のあるひびは、点検を待たずにすぐ連絡してください。連絡はメールなど、送った日付が残る方法がおすすめです。
ベタ基礎と布基礎の違い|建売の基礎の標準仕様を確かめる


ひびを見るときは、その家の基礎がどんな作りかも知っておくと判断しやすくなります。木造の一戸建ての基礎は、主にベタ基礎と布基礎の2つです。
ベタ基礎は床下一面をコンクリートで覆う
ベタ基礎は、建物の下一面に鉄筋入りのコンクリートを打ち、その上に壁の下の立上りを作る基礎です。建物の重さを面で地盤に伝えるので、力が分散されます。
床下の地面がコンクリートで覆われるため、地面からの湿気やシロアリが上がりにくいのも利点です。
布基礎は壁の下に帯状のコンクリートを入れる
布基礎は、壁や柱の下にだけ、逆T字の帯のようなコンクリートを連続させる基礎です。使うコンクリートが少ないぶん、費用を抑えやすい作りです。
床下の地面は土のままか、防湿のために薄いコンクリートを打つことが多くなります。
ベタ基礎か布基礎かは地盤の強さで決まる
種類は好みで選べるものではありません。建築基準法の告示(平成12年建設省告示第1347号)で、地盤の強さ(長期許容応力度)ごとに使える基礎が決まっています。
| 地盤の長期許容応力度 | 使える基礎 |
|---|---|
| 20kN/㎡未満 | 杭を使った基礎 |
| 20kN/㎡以上 | 鉄筋コンクリート造のベタ基礎(杭も可) |
| 30kN/㎡以上 | 鉄筋コンクリート造の布基礎(ベタ基礎・杭も可) |
ベタ基礎のほうが弱めの地盤にも使えるということです。ただしベタ基礎だから沈下しないわけではありません。地盤が弱ければ、地盤改良をしたうえで基礎を作ります。
建売の基礎はベタ基礎が中心で売主ごとに鉄筋の太さが違う
関西で供給の多い飯田グループの建売では、ベタ基礎を標準にしている売主が目立ちます。公式サイトで仕様を公開している例を挙げます。
| 売主 | 公式に公開している基礎の仕様 |
|---|---|
| アーネストワン(クレイドルガーデン) | 全戸ベタ基礎・立上り幅150mm(外周・内部とも)・主筋は全戸16mm鉄筋 |
| 一建設 | 鉄筋入りコンクリートのベタ基礎を標準採用・全棟で地盤調査 |
アーネストワンは、立上り幅の建築基準法の基準は120mm以上で、自社は150mmにしていると説明しています。また、通常の木造のベタ基礎では13mmの鉄筋が多く使われるのに対し、主筋に16mmを使っているとしています。会社の詳しい中身はアーネストワンはやばい?建売の寿命と安い理由と恥ずかしいと言われる中身で紹介しています。
鉄筋を覆うコンクリートの厚さ(かぶり厚さ)は、建築基準法施行令79条で決まっています。布基礎の立上り部分は4センチ以上、それ以外の基礎は捨てコンクリートを除いて6センチ以上です。かぶりが薄いと中の鉄筋がさびやすく、ひびや爆裂の原因になります。
ベタ基礎と布基礎の違い
ベタ基礎:床下一面が鉄筋コンクリート。力を面で伝え、湿気やシロアリが上がりにくい
布基礎:壁の下に帯状のコンクリート。使う量が少なく費用を抑えやすい
使える基礎は地盤の強さで決まり、ベタ基礎でも乾燥収縮のひびは出る
なお、ベタ基礎の床下の底の部分にも細いひびが出ることがあります。床下の底のひびは、雨水がかかりにくいので外周のひびより鉄筋がさびにくい場所です。ただし床下に水がたまっている場合は、配管の漏れや雨水の侵入を疑って売主に見てもらいます。
基礎のひび割れの保証|品確法の10年と売主のアフターサービス


新築の建売で問題のあるひびが見つかったら、まず売主の保証で直してもらうのが基本です。
基礎は品確法の構造耐力上主要な部分で10年の対象になる
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)95条は、新築住宅の売主に、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について、引渡しから10年間の責任を負わせています。
構造耐力上主要な部分は、品確法の施行令5条で、基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材、床版、屋根版、横架材と定められています。基礎ははっきり対象に入っています。
この10年は、契約で短くすることができません。買主に不利な特約は無効になります。
売主が倒産しても保険で補修できる
新築住宅の売主は、住宅瑕疵担保履行法で、10年の責任を果たすための保険への加入か保証金の供託が義務づけられています。売主が倒産しても、保険に入っていれば買主が保険法人に直接、補修の費用を請求できます。
保険に入る新築住宅は、工事中に保険法人の現場検査を受けます。配筋も検査の対象です。
基礎の表面のモルタルの割れは短期のアフターサービスで扱う売主もある
一方、表面の化粧モルタルだけの割れは、構造の瑕疵ではないため10年の対象にならないことがあります。その場合は、売主のアフターサービス基準(短期保証)で扱われます。
期間や対象は売主ごとに違うので、保証書の「基礎」「基礎仕上げ」の欄を見てください。建売の保証の全体像は建売の保証期間は何年?新築の瑕疵担保責任10年とアフターサービスと最長60年保証の条件にまとめています。
気づいたら1年以内に通知する
民法566条では、契約の内容に合わない点を知った時から1年以内に売主へ通知しないと、責任を問えなくなる場合があります。品確法の10年の中でも、気づいた日から1年以内に、写真つきの書面かメールで売主へ伝えておくのが安全です。
基礎のひびの保証で押さえる3つのこと
構造に関わるひびは引渡しから10年、売主の責任。契約で短くできない
売主が倒産しても、瑕疵保険に入っていれば保険法人に補修の費用を請求できる
気づいたら1年以内に、日付の残る方法で通知する
欠陥住宅全体の相談先や、紛争処理の手続きは欠陥住宅とは?新築の建売で多い不具合ランキングと見分け方と相談先を解説で解説しています。
基礎のひび割れの補修方法|幅で変わる3つの工法と費用の考え方


補修は、幅と原因で工法が変わります。代表的なものは次の3つです。



ひびを埋めるのは、売主に頼むとどれくらい待つものですか。



売主の担当者が現地を見て、工法を決めてから日程を組むので、数週間かかることもあります。急ぎたいときほど、写真と幅のメモを先に送っておくと早く進みます。
補修方法1:表面に塗って埋める
幅0.3ミリ未満のヘアークラックには、表面に補修材を塗り込んでふさぐ方法が使われます。雨水が入るのを防ぐのが主な目的です。
化粧モルタルの割れなら、モルタルを塗り直して表面を整えることもあります。
補修方法2:樹脂を中に注入する
幅がある程度あるひびには、エポキシ樹脂などをひびの中に注入する方法が使われます。注入用の器具を一定の間隔で取り付け、圧力をかけて奥まで樹脂を入れます。
ひびの奥まで埋めて、コンクリートを一体に戻すことを狙う工法です。
補修方法3:Uカットして充てんする
幅の広いひびや、動きがあるひびには、ひびに沿ってU字の溝を掘り、そこに弾力のある材料やモルタルを詰める方法があります。これをUカットシール工法などと呼びます。
どの工法でも、ひびの原因が沈下なら、ひびを埋めるだけでは直りません。地盤や建物の傾きを調べ、原因から手当てする必要があります。
| 工法 | 向いているひび | 目的 |
|---|---|---|
| 表面に塗る | 幅0.3ミリ未満のヘアークラック・モルタルの割れ | 雨水の侵入を防ぐ |
| 樹脂を注入する | 幅のある構造クラック | ひびの奥まで埋めて一体に戻す |
| Uカットして充てん | 幅が広い・動きがあるひび | 溝を作って材料を確実に詰める |
基礎の補修の費用は10年以内なら売主の負担が原則
自分で業者に頼むと、補修の費用はひびの長さや本数、工法、足場の要否で大きく変わります。一律の金額は出せないので、見積で確かめてください。
ただ新築の建売なら、構造に関わるひびは引渡しから10年間、売主が負担して直すのが原則です。自分で先に補修すると、もとのひびの状態が分からなくなり、売主の補修の対象か判断しにくくなります。
補修の前に、まず売主へ写真つきで連絡する。これだけは順番を守ってください。
基礎のひびでやってはいけない3つのこと
売主に連絡する前に、自分でコーキングやモルタルで埋める
写真を撮らずに業者へ補修を頼む
さび汁や斜めのひびを「新築だから大丈夫」と放っておく
中古で買った家や、10年を過ぎた家の基礎のひびは、自分で業者に頼むことになります。その場合も、ひびを埋める前に、幅0.3ミリ以上なら原因が乾燥収縮か沈下かを診断してもらうことが、無駄な工事を避ける一番の近道です。
建売の内見と引渡し前に基礎を見る6つの場所


ひびは、買う前の内見や引渡し前の立会いで見つけておくのが一番です。完成済みの建売なら、次の6つの場所をその場で見られます。
| 場所 | 見るポイント |
|---|---|
| 基礎の角(出隅・入隅) | 角から斜めに走るひびがないか |
| 換気口・点検口のまわり | 開口部の角から斜めのひびが出ていないか |
| 配管の貫通部 | 給排水管が基礎を通る部分のすき間やひび |
| 床下(点検口から) | 立上りの内側と、ベタ基礎の底のひび・水たまり |
| 土台との取り合い | 基礎と土台の間に不自然なすき間がないか |
| 書類 | 配筋検査の写真・地盤調査報告書・建設住宅性能評価書の有無 |
完成前の建売なら基礎の配筋の写真を見せてもらう
完成済みの建売では、コンクリートの中の鉄筋はもう見られません。そこで役に立つのが、工事中に撮った配筋の写真と検査の記録です。
たとえば東栄住宅は、第三者検査の1回目を配筋工事が終わったときに行い、鉄筋の間隔と太さが設計どおりかを見ていると公表しています(東栄住宅はひどい?評判が割れる理由と坪単価と標準仕様を解説)。建設住宅性能評価書がある家なら、配筋の段階で第三者の検査を受けています。評価書の見方は住宅性能評価書の見方|建売で見る6つの等級と設計・建設の違いで解説しています。
建築中の物件を買うなら、工事中に現地を見に行くこともできます。未完成の建売の確かめ方は建売は完成前に買うべき?建つ前に購入する値引きと未完成物件の確かめ方を解説にまとめています。
引渡し前の立会いで基礎のひびを指摘書に書いてもらう
引渡し前の立会い(内覧会)でひびを見つけたら、その場で場所と幅を伝え、指摘書に書いてもらいます。内覧会の進め方と指摘の伝え方は内覧会とは?新築の引渡し前に見るチェックリストと指摘の伝え方を解説、内見全体で見る順番は建売の内覧チェックポイント|見る順番と持っていくものにまとめています。
内見で基礎を見るときの持ち物
クラックスケール(なければ定規)
スマートフォンのライト
床下をのぞく懐中電灯と、汚れてもよい靴下
物件資料(地盤調査報告書・保証書の写し)
売主や仲介会社には、地盤調査報告書・地盤改良の有無・配筋検査の記録・保証書の写しの4点を契約前に見せてほしいと頼んでください。書類がそろっている売主ほど、工事中の記録をきちんと残しています。
自分で見るのが不安なら、第三者のホームインスペクションを入れる方法もあります。費用と見てもらえる範囲はホームインスペクションとは?費用相場と新築の建売で見る場所を解説で解説しています。
壁紙のひびや隙間は、扱いが違います。クロスの隙間の保証と2年点検は新築のクロスの隙間は何年まで無料で直る?壁紙のひび割れの原因と2年点検のチェックリストと補修費用を参考にしてください。耐震等級の確かめ方は建売の耐震等級は1が多い?耐震等級3との違いと地震保険の割引と確かめ方を解説にあります。
新築の基礎のひび割れに関するよくある質問


- 新築の基礎にひび割れがあるのは欠陥ですか。
-
幅0.3ミリ未満の細いひびの多くは、コンクリートの乾燥収縮によるもので、すぐに欠陥とは言えません。国の告示でも、幅0.3ミリ未満は構造に瑕疵がある可能性が「低い」とされています。
- 基礎のひび割れは何ミリから危ないですか。
-
国の告示では、幅0.3ミリ以上0.5ミリ未満で可能性が「一定程度ある」、0.5ミリ以上かさび汁を伴うと「高い」とされています。
- 基礎のひび割れの保証は何年ですか。
-
品確法の構造耐力上主要な部分に当たり、新築の売主は引渡しから10年の責任を負います。表面のモルタルだけの割れは、売主の短期保証で扱われることがあります。
- ヘアークラックは放置しても大丈夫ですか。
-
すぐに直す必要がないことが多いですが、雨水が入り続けると中の鉄筋がさびる原因になります。写真で記録し、広がっていないかを半年ごとに見てください。
- 地震のあとに基礎のひびが増えました。
-
地震の揺れで新しいひびが出ることはあります。日付つきの写真を撮り、幅を測って売主に伝えてください。地震保険の対象になるかは保険会社に確かめます。
- 自分で補修してもいいですか。
-
10年以内の新築なら、先に売主へ写真つきで連絡してください。自分で埋めると、もとのひびの状態が分からなくなります。
- ベタ基礎ならひび割れは出ませんか。
-
ベタ基礎でも乾燥収縮のひびは出ます。ベタ基礎は力を面で地盤に伝える作りですが、ひびが出ないわけではありません。
- 基礎のひびから白い粉が出ています。
-
コンクリートの成分が水に溶けて出てきたもので、ひびが水の通り道になっているサインです。幅が細くても記録し、売主に伝えておきましょう。
新築の基礎のひび割れは幅を測って記録する|押さえる6つのこと


最後にまとめます。新築の基礎の細いひびの多くは乾燥収縮で、幅0.3ミリ以上やさび汁があれば10年の保証の中で直してもらうのが基本です。
- 髪の毛ほどのひびの多くはコンクリートの乾燥収縮で出る
- 国の目安は幅0.3ミリと0.5ミリ。さび汁があれば幅に関係なく要注意
- 表面のモルタルだけの割れは構造の判断に入らない
- 基礎は品確法の構造耐力上主要な部分で、売主の責任は引渡しから10年
- クラックスケールと定規で幅を測り、日付つきの写真で半年ごとに比べる
- 補修の前に、まず売主へ写真つきで連絡する
こうしたひびは、新築の家でも起こりうるものです。慌てる必要はありませんが、測り方と保証の期間を知っているかどうかで、無料で直るか自分で払うかが分かれます。
家を買う前の段階なら、内見で外周と床下、配筋の写真や地盤調査の報告書を確かめられます。
当社は新築の建売を仲介手数料0円でご案内しています。内見では、物件の良いところも気になるところも、買主の側に立ってそのままお伝えします。ご希望があれば、基礎のひびや保証書の中身を一緒に確かめることもご相談ください。
新築一戸建て・建売を買うとき、仲介手数料は0円になります。物件価格が上がるほど、差は大きくなります。
| 物件価格 | 通常の仲介手数料(税込) | ラクチン不動産 |
|---|---|---|
| 2,500万円 | 89万1,000円 | 0円 |
| 3,000万円 | 105万6,000円 | 0円 |
| 3,500万円 | 122万1,000円 | 0円 |
| 4,000万円 | 138万6,000円 | 0円 |
| 4,500万円 | 155万1,000円 | 0円 |
なぜ0円にできるのか
仲介会社は、売主と買主の両方から報酬を受け取ることができます。新築の建売は売主が不動産会社なので、売主から報酬が支払われます。そのぶん、買主からいただかなくても取引が成り立ちます。
ただし、すべての物件が0円になるわけではありません。売主が個人の中古住宅や、売主から報酬が出ない物件は対象外です。売主が不動産会社でも、報酬が半分しか出ない物件があります。
だからこそ、物件名と所在地をお知らせいただければ、0円になるかどうかをその場で無料判定します。判定に必要なのは物件が特定できる情報だけで、お客様の個人情報は要りません。
- 他社のチラシ、ポータルサイト、売主の公式サイトで見つけた物件でも構いません
- すでに内覧した物件でも、申込手続きに入っていなければご案内できます
- 0円にするために、住宅ローンや火災保険の指定はしません
- しつこい営業のお電話はしません


ラクチン不動産では、住宅ローンの相談(審査や無理のない計画)や物件探し・検討中の物件に関するセカンドオピニオンをLINEで対応しています。買主の味方に立って一緒にマイホーム実現をサポートします。
新築の建売は、仲介手数料0円で対応しています。
お電話の受付は10:00〜19:00(水曜・日曜は定休)。時間外のご相談はLINEかメールをご利用ください。翌営業日にお返事します。













