
「断熱等級はいくつですか」と聞いたら、「たぶん4です」と言われました



等級4なら十分なのかな。5とどれくらい違うんだろう…
建売の広告に「高気密高断熱」と書いてあっても、数字は出てきません。そもそも断熱等級がいくつなのかを、担当者が把握していないこともあります。
先に結論です。建売で実際に出てくるのは、断熱等級4か等級5のどちらかです。そして等級4は2025年4月から新築の最低ラインになりました。差がつくのは、等級5を取っているかどうかです。
等級4のまま買うと、2026年度の補助金35万円から110万円が受け取れません。しかも申請するのは買主ではなく売主側の事業者なので、契約してから気づいても間に合わないことがあります。



さらに断熱等級が高いだけでは、家は暖かくなりません。等級6の家で、冬の朝に室温が10度を切っていた事例もあります。図面の等級と、できあがった家の性能は別ものです。
この記事では、断熱等級1〜7の意味、UA値と関西の地域区分、建売で等級4と等級5がどう違うのか、補助金がいくら変わるのか、そして等級だけでは分からない部分まで解説します。
- 断熱等級1〜7がそれぞれ何を意味するのか
- UA値の基準(関西は6地域)
- なぜ建売の断熱等級は上がりにくいのか
- 等級4と等級5で、窓と断熱材がどう変わるか
- 断熱等級で補助金がいくら変わるか(2026年度)
- 断熱等級を上げると光熱費で元は取れるのか
- 等級だけでは分からない、気密と施工の話


シュース 健人
宅地建物取引士(大阪府 第118737号)
株式会社GEEZ/大阪府知事(2)第62068号
関西全域の不動産の購入・売却査定・相続不動産・空き家などの実務に携わっています。本記事は、実務経験に加え、国土交通省・法務省・国税庁などの公的資料を確認して執筆・監修しています。
断熱等級とは|家の断熱性能を1〜7で表す国の等級


正式には断熱等性能等級といいます。住宅性能表示制度という国の制度の中で、家の断熱性能を等級で表したものです。
| 等級 | 位置づけ | 建売での扱い |
|---|---|---|
| 等級1 | 昭和55年以前の水準 | — |
| 等級2 | 昭和55年 旧省エネ基準 | — |
| 等級3 | 平成4年 新省エネ基準 | — |
| 等級4 | 平成11年 次世代省エネ基準 | 現在の最低ライン |
| 等級5 | ZEH水準 | 建売の上位はここ |
| 等級6 | 暖冷房エネルギー約30%削減 | 建売ではまだ少数 |
| 等級7 | 暖冷房エネルギー約40%削減 | ほぼ注文住宅の世界 |
注意したいのは、2022年3月まで等級4が最高等級だったことです。当時は「断熱等級4(最高等級)」と書くのが普通でした。その書き方が今も広告に残っていることがあります。



等級4は最高等級ではなく、いまは最低ラインです。「最高等級です」と言われたら、いつの話なのかを確かめてください。
断熱等級5・6・7はいつできたのか
等級5は2022年4月、等級6と等級7は2022年10月に新しくつくられました。それまで日本の断熱基準は等級4で頭打ちだったので、ZEH水準やそれ以上の性能を表示する方法がありませんでした。
つまり2022年より前に建った家は、どれだけ性能が高くても「等級4」としか表示できていません。中古を検討するときは、この点を頭に入れておいてください。
一次エネルギー消費量等級との違い
断熱等級とセットで出てくるのが一次エネルギー消費量等級です。混同されやすいので整理します。
| 断熱等級 | 一次エネルギー消費量等級 | |
|---|---|---|
| 何を見るか | 建物の外皮(窓・壁・天井・床) | 設備を含めた家全体のエネルギー |
| 指標 | UA値 | BEI |
| 最高 | 等級7(8地域を除く) | 等級6 |
| 影響するもの | 室温と体感 | 光熱費と補助金の要件 |
断熱等級は「熱が逃げにくいか」、一次エネ等級は「給湯器やエアコンまで含めてエネルギーを使わないか」を見ています。
給湯器をエコキュートにする、太陽光を載せる、といった対策で一次エネ等級は上がりますが、断熱等級は変わりません。逆に断熱を上げても、設備が古いままなら一次エネ等級は上がりません。
補助金の要件はこの2つの組み合わせで決まるので、「断熱等級5だから対象」とは限らない点に注意してください。
2025年4月から、断熱等級4が義務になりました
建築物省エネ法の改正で、2025年4月以降に着工するすべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務づけられました。その基準が、断熱等性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4に相当します。
いま売られている新築の建売は、最低でも等級4です。ですから「等級4です」という説明は、実質的には「法律の最低ラインです」と言っているのと同じ意味になります。
断熱等級はUA値という数字で決まります|関西は6地域


等級を決めているのはUA値(外皮平均熱貫流率)という数字です。家全体から逃げる熱の量を、外皮の面積で割ったものです。
数字が小さいほど、熱が逃げにくい家という意味になります。0.87より0.60のほうが、断熱性能は高いということです。
関西の主要都市はほぼ6地域です
必要なUA値は、寒い地域ほど厳しくなります。そのため全国を1〜8の地域区分に分けて、それぞれ基準が決められています。
| 地域区分 | 主な市町村(関西) |
|---|---|
| 6地域 | 大阪市・堺市・神戸市・京都市・姫路市・尼崎市・西宮市など大半 |
| 5地域 | 大阪府は豊能町・能勢町のみ。兵庫の三田市・丹波市、京都の亀岡市・福知山市など |
つまり関西で建売を探すなら、ほとんどの場合は6地域の基準で考えて問題ありません。
6地域の断熱等級とUA値の基準
| 等級 | UA値(6地域) | 窓の仕様の目安 |
|---|---|---|
| 等級3 | 1.54以下 | — |
| 等級4 | 0.87以下 | アルミ樹脂複合サッシ+Low-E複層ガラス |
| 等級5 | 0.60以下 | 複合サッシの高性能品か樹脂サッシ |
| 等級6 | 0.46以下 | 樹脂サッシがほぼ前提 |
| 等級7 | 0.26以下 | 樹脂サッシ+トリプルガラス+外張り断熱 |



ここで大事なことがあります。UA値は設計上の計算値です。完成した家で測る数字ではありません。図面の仕様から計算して出すので、現場の施工が雑なら性能は出ません。
【独自調査】建売の販売図面に断熱等級が書かれている割合は3%


では実際、資料を見れば断熱等級は分かるのか。レインズから取得した関西の新築戸建の販売図面を、重複を除いた224枚で数えました。
| 記載されていた項目 | 枚数 | 割合 |
|---|---|---|
| 耐震等級 | 17枚 | 8% |
| 長期優良住宅 | 14枚 | 6% |
| 住宅性能評価 | 10枚 | 4% |
| ZEH | 9枚 | 4% |
| BELS | 7枚 | 3% |
| 断熱等級 | 6枚 | 3% |
断熱等級が書かれていたのは、224枚のうち6枚だけでした。価格も土地面積も駅からの分数も必ず書いてあるのに、断熱性能はほとんど書かれていません。
書いていない=等級が低い、ではありません。取得していても図面に載せない会社が多いだけです。ただし資料を見比べているだけでは、断熱性能では選べないということになります。
なぜ建売の断熱等級は上がりにくいのか
理由は建売という商品の売られ方にあります。3つに整理します。
- 販売するのが売主の営業ではなく仲介会社の場合が多く、仕様の説明が伝わりにくい
- 断熱を上げるより価格を下げたほうが、売れるスピードが速い
- 都市部の狭い敷地では、外張り断熱をすると屋根が高くなり斜線制限に当たる
とくに1つ目が効いています。仲介会社は何社もの建売を扱うので、1社1社の断熱仕様まで把握しきれません。そうなると等級を訴求しても買主に伝わらないので、価格で勝負することになります。



だから私たちは、内見の前に売主へ等級を確認してからご案内します。担当者が仕様を知らないまま案内するのが、建売でいちばん多い形だからです。
会社ごとに方針が分かれています
建売の売主は、断熱をどこまでやるかを会社の方針として決めています。シリーズ単位で決まっていることが多く、同じ会社でも商品によって違います。
- 全棟で等級5を標準にしている会社
- 等級5の物件と等級4の物件が混在している会社
- 等級4を標準にして、その分の価格を抑えている会社
どれが悪いという話ではありません。価格を抑えることを優先した結果が等級4という場合もあります。大事なのは、その物件がどちらなのかを知ったうえで比べることです。
会社の方針は年度ごとに変わります。「この会社は等級4」と決めつけず、検討している時点の、検討している棟の書面で確認してください。
断熱等級4と5では何が変わるのか


等級が1つ上がると、具体的に家の何が変わるのか。6地域(関西)でUA値0.87から0.60に下げる場合で見ていきます。
2026年入居の限度額は住宅ローン控除は2026年入居でいくら?建売が14万円になる理由で区分ごとに整理しました。
| 部位 | 等級4の目安 | 等級5の目安 |
|---|---|---|
| サッシ | アルミ樹脂複合 | 複合の高性能品または樹脂 |
| ガラス | Low-E複層(アルゴンなし) | Low-E複層(アルゴン入り) |
| 壁の断熱材 | グラスウール85mm前後 | 厚みまたは密度を上げる |
| 天井の断熱材 | グラスウール155mm前後 | 厚みを増やす |
| 玄関ドア | 標準仕様 | 断熱仕様に変更されることがある |
いちばん大きいのは窓です。家から逃げる熱の半分近くは窓と玄関ドアから出ていきます。壁の断熱材を厚くするより、窓を変えるほうが効きます。
窓を見れば、だいたい分かります
サッシの枠が室内側だけ白く、外側が銀色 → アルミ樹脂複合サッシ(等級4のことが多い)
枠の内も外も白や樹脂の質感 → 樹脂サッシ(等級5以上の可能性が高い)
窓を開けて枠の断面を見ると、ガラスが2枚か3枚か分かります
内見のときに、1か所だけでも見ておいてください。
体感としてどう違うのか
等級4から等級5にすると、暖冷房のエネルギーが約20%減る計算になります。数字にすると小さく感じますが、体感で変わるのは次の部分です。
- 朝起きたときの室温。等級4だと外気に近いところまで下がります
- 窓ぎわの冷え。サッシが変わると、窓の近くの寒さが目に見えて減ります
- 結露。窓の表面温度が上がるので、朝の水滴が減ります
- 暖房を切ったあとの温度の落ち方



ただし夏の暑さは、断熱等級を上げても解決しません。断熱は熱の出入りを抑えるものなので、窓から日射が入ってしまえば室温は上がります。夏はひさし・軒の出・シャッター・すだれといった日射を遮る工夫のほうが効きます。
断熱等級で補助金がいくら変わるのか|2026年度


等級の話がいちばん現実的なお金になるのが、ここです。国の補助事業では、断熱等級が要件になっています。
| 区分 | 性能の要件 | 補助額(5〜8地域) |
|---|---|---|
| ZEH水準住宅 | 断熱等級5以上/一次エネ20%削減 | 35万円 |
| 長期優良住宅 | 断熱等級5以上/一次エネ等級6以上 | 75万円 |
| GX志向型住宅 | 断熱等級6以上/一次エネ35%削減など | 110万円 |
新築の分譲住宅(建売)を買う場合の額です。ZEH水準と長期優良住宅は、子育て世帯または若者夫婦世帯が対象になります。GX志向型はすべての世帯が対象です。
長期優良住宅には、古い家を解体して建てた土地の場合に加算がつく制度もあります。条件は年度ごとに変わるので、検討時点の要件を確認してください。
申請するのは買主ではなく売主側の事業者です
ここを知らずに契約してしまう方が多くいます。この補助金は、買主が自分で申請することができません。登録された事業者が、買主に代わって申請します。
つまり売主が登録事業者でなければ、等級5の家を買っても補助金は出ません。契約の前に、次の3つを確認してください。
- この物件は補助事業の対象になりますか(区分はどれですか)
- 売主は登録事業者ですか。申請は誰が行いますか
- 申請の期限はいつですか。契約日と引渡し日は間に合いますか



等級5の建売なのに補助金を取り逃した、という話は実際にあります。内見の段階で聞いておけば、まず起きません。
断熱等級を上げると光熱費で元は取れるのか


正直に書きます。光熱費だけで回収しようとすると、等級を上げる意味は小さく見えます。
等級4から等級5に上げた場合、暖冷房にかかるエネルギーは20%前後減る計算になります。ただし実際の光熱費の差は、年に1万円から2万円程度に収まることが多くあります。
| 年間の差の目安 | 30年での差 | |
|---|---|---|
| 等級4 → 等級5 | 1万円〜2万円 | 30万円〜60万円 |
| 等級5 → 等級6 | さらに数千円〜1万円 | 外張り断熱が必要でコストが跳ねる |
注文住宅の世界では等級6が推奨されることが多くありますが、等級5から6にするには外壁の外側にも断熱材を張る施工が必要になり、費用の上がり方が急になります。建売でこの水準の物件はまだ多くありません。
光熱費の試算は、前提を確かめてください
ネット上には「断熱を上げれば年◯万円お得」という試算が数多くあります。ただし前提を見ると、24時間エアコンを全館でつけっぱなしにする条件で計算されていることがあります。
実際の暮らし方は、そこまでエアコンを使わない家庭がほとんどです。リビングだけ、夜だけ、冬の2〜3か月だけ、という使い方であれば、等級による光熱費の差は試算より小さくなります。
逆に言えば、等級を上げる本当の効果は「同じ光熱費でもっと快適になる」という形で出ます。我慢して寒い思いをしていた時間が減る、というのが実際の変化です。
だから試算の数字を見るときは、何時間エアコンを使う前提かを確認してください。前提が自分の暮らし方と違えば、その試算は当てはまりません。
それでも等級5を選ぶ理由
元が取れるかどうかで考えると、判断を誤ります。断熱は光熱費を回収するためのものではなく、室温を安定させて健康と快適さを確保するためのものだからです。
- 冬の朝の室温が上がる。ヒートショックのリスクが下がります
- 結露が減る。カビとダニが出にくくなります
- 補助金35万円〜110万円は、光熱費の差より大きい金額です
- 将来売るときに、性能が説明できる家のほうが話が早く進みます



もうひとつ現実的な話をします。断熱の性能は、あとから上げるのが非常に難しい部分です。窓の内窓を足すことはできますが、壁と天井の断熱材を入れ替えるのは大工事になります。買うときに決まってしまうと考えてください。
断熱等級だけでは家の暖かさは決まりません


ここがこの記事でいちばんお伝えしたい部分です。等級はあくまで図面の数字で、住んだときの体感は別の要素で決まります。
① 気密(C値)は断熱等級では分かりません
C値は家の隙間の面積を表す数字です。断熱等級には、気密の項目が含まれていません。どれだけ厚い断熱材を入れても、隙間から空気が出入りすれば意味がありません。
| C値 | 評価 |
|---|---|
| 0.5以下 | 高気密といえる水準 |
| 1.0以下 | 一般に高気密とされる目安 |
| 2.0〜3.0 | 隙間が多い |
C値は計算では出せず、完成した家で測定するしかありません。そして建売で気密測定をしている物件は、ほとんどありません。測っていないので、数字がないというのが実情です。
断熱について、内見で聞くこと
① この棟の断熱等性能等級と一次エネルギー消費量等級はいくつですか
② UA値はいくつですか。書面はありますか
③ サッシとガラスは何を使っていますか(品番まで)
④ 気密測定はしていますか。C値は出ていますか
⑤ 床下と小屋裏の点検口を開けて見せてもらえますか
② 施工のムラで、図面どおりの性能は出ません
建売でよく使われる袋入りのグラスウールは、隙間なく入れて、袋の耳を留めて初めて性能が出ます。
- 断熱材がヨレて、柱との間に隙間ができている
- 天井裏の一部に断熱材が入っていない
- コンセントや配線の穴が埋まっていない
- 浴室まわりの気流止めが不十分
等級6・UA値0.42の注文住宅で、冬の朝に室温が10度を切り、家の中で白い息が出たという事例があります。調べたところ、小屋裏の一部に断熱材が入っていませんでした。
これは図面では分かりません。点検口を開けて、目で見るしかありません。内見時の確認については内覧会のチェックリストにまとめています。
③ 換気の方式でも体感が変わります
2003年以降のすべての住宅に、24時間換気の設置が義務づけられています。この換気で外の空気を入れる以上、冬は冷たい空気が、夏は熱い空気が入ってきます。
| 方式 | 特徴 |
|---|---|
| 第3種換気 | 建売の多くはこれ。給気口から外気がそのまま入る |
| 第1種換気(熱交換) | 出ていく空気の熱を回収してから給気する |
第3種換気は、給気口の近くに座ると冬は冷たさを感じます。断熱等級が同じでも、換気の方式が違えば体感は変わるということです。
建売で第1種の熱交換換気が入っている物件は多くありません。入っている場合は、フィルターの掃除と交換の頻度も確認しておいてください。
③ 日射と住まい方でも大きく変わります
同じ性能の家でも、南面の窓の大きさや、周りの建物の影で体感は変わります。冬は日射を取り込めるかどうかで、暖房の効き方が変わります。
住まい方の影響も大きくあります。寒いときだけ暖房をつけて寝るときに消す使い方と、弱めに連続運転する使い方とでは、同じ家でも室温のムラがまったく違います。
建売で断熱等級を確認する方法


順番に書きます。内見の日に聞くところから始まります。
① 販売図面ではなく、書面で確認する
| 書類 | 断熱等級が分かるか |
|---|---|
| 建設住宅性能評価書 | 等級と地域区分が明記されています |
| 設計住宅性能評価書 | 同じく等級が明記されています |
| BELS評価書 | 省エネ性能。UA値が載っています |
| 長期優良住宅の認定通知書 | 等級5以上であることが分かります |
| 販売図面 | 書いてあるのは3%だけ |
いちばん確実なのは住宅性能評価書です。詳しくは住宅性能評価書の見方にまとめました。
② 書面がないときは、窓を見る
等級の書面が出てこない場合でも、現地で当たりを付けることはできます。
- サッシの枠が室内側だけ白や木目なら、アルミ樹脂複合サッシ
- 枠全体が白や樹脂の質感なら、樹脂サッシ(等級5以上の可能性が高い)
- 窓を開けて枠の断面を見ると、ガラスが2枚か3枚か分かります
- 床下点検口から、断熱材の入り方と隙間を確認できます
- 小屋裏点検口から、天井断熱の厚みと入れ忘れを確認できます
樹脂サッシが入っていれば、等級5以上の可能性が高いと考えてよいです。アルミ樹脂複合のままなら、等級4のことが多くなります。
③ 建築中なら、断熱材が入るところを見に行く
分譲地で建築中の棟を検討している場合、これができます。内装の下地を張ってしまうと断熱材は見えなくなるので、時期が限られます。
| 時期 | 見えるもの |
|---|---|
| 基礎工事のころ | 基礎の形状と配筋 |
| 上棟のあと | 柱と梁、金物 |
| 断熱材を入れたころ | 断熱材の入り方、隙間、袋の留め方 |
| 内装の下地を張った後 | もう見えません |
現地に入れない場合でも、売主に施工中の写真を出してもらえないか聞いてみてください。出せる会社は出しますし、出せない理由があるならそれも判断材料になります。
③ 同じ分譲地でも棟ごとに違います
断熱等級は棟ごとに計算されます。窓の大きさや配置が違えば、UA値も変わります。「この分譲地は等級5です」ではなく、検討している棟の書面を見せてもらってください。
私たちが断熱等級についてやること


買主側で動く不動産会社として、実際にやっていることを書きます。
この記事の要点をひとことで
建売の断熱等級は4か5。等級4は「最高」ではなく「最低ライン」です。
差が出るのは窓。樹脂サッシが入っていれば等級5以上の可能性が高い。
等級5以上なら補助金35万円〜。申請するのは売主側なので契約前に確認する。
ラクチン不動産が、建売の断熱でやること
① 内見の前に、売主へ断熱等性能等級と一次エネルギー消費量等級を確認します
② 住宅性能評価書やBELS評価書の写しを取り寄せ、UA値まで書面でお見せします
③ 書面がない物件は、サッシとガラスの品番、断熱材の種類と厚みを設計図書から拾います
④ 床下と小屋裏の点検口を開けて、断熱材の入り方と隙間を目で確認します
⑤ 補助事業の対象になるか、売主が登録事業者か、申請期限に間に合うかを契約前に確認します
⑥ 検討中の棟の書面を、棟ごとに確認します(分譲地単位では見ません)
そのうえで、新築の建売は仲介手数料0円で対応しています。3,000万円の物件なら105万6,000円が浮く計算です。売主である分譲会社から報酬を受け取る形なので、この仕組みが成り立ちます。
0円だから何もしない、ということにはしません。床下も小屋裏も開けますし、価格交渉もします。手数料の仕組みは建売の仲介手数料で解説しています。
物件が決まっていない段階のご相談でも構いません。気になっている分譲地の名前だけでも、断熱等級の確認はできます。会社の選び方については不動産屋の選び方をご覧ください。
ラクチン不動産は新築一戸建て・建売の仲介手数料0円で対応しています。3,000万円の物件なら、本来かかる105万6,000円(税込)が0円です。
値引きでもキャンペーンでもありません。売主が不動産会社である新築の建売は、売主から報酬を受け取れるため、買主からいただく必要がないという仕組みです。
- 対象:売主が不動産会社の新築一戸建て・建売
- 対象外:中古住宅、個人が売主の物件、売主から報酬が出ない物件
- 他社のチラシやポータルサイトで見つけた物件でも、多くの場合ご案内できます
- 0円の対象かどうかは、物件名と所在地だけで無料判定します
気になっている物件があれば、契約前にセカンドオピニオンを。販売図面のURLか写真をLINEで送っていただければ、その物件の弱い部分と、価格が妥当かどうかをお伝えします。
- 物件のURLか写真を送るだけ。入力フォームはありません
- 売主側では言いにくい弱点も、買主の立場でお伝えします
- 新築の建売は、仲介手数料0円で対応しています
- しつこい営業のお電話はしません
断熱等級についてよくある質問


- 断熱等級4では寒いですか
-
等級4は2025年4月からの最低ラインです。無断熱の古い家に比べれば大きく違いますが、朝の室温は外気に近いところまで下がります。窓ぎわの冷えや結露も出やすい水準です。等級5になると、窓の仕様が変わるため体感の差が出ます。
- 建売の断熱等級はどれくらいが多いですか
-
等級4か等級5です。2025年4月から等級4が義務になったので、いま売られている新築は最低でも等級4です。会社やシリーズによって等級5を標準にしているところもあります。ただし販売図面に書かれていることは少ないので、書面で確認してください。
- 断熱等級はどこで確認できますか
-
建設住宅性能評価書か設計住宅性能評価書がいちばん確実です。BELS評価書にはUA値が載っています。長期優良住宅の認定通知書があれば、等級5以上であることが分かります。販売図面に断熱等級が書かれているのは、当社が調べた224枚のうち6枚(3%)だけでした。
- UA値はいくつなら良いですか
-
関西は6地域なので、等級4で0.87以下、等級5で0.60以下、等級6で0.46以下が基準です。数字が小さいほど熱が逃げにくい家です。ただしUA値は設計上の計算値で、完成した家で測る数字ではありません。
- 断熱等級5と6ではどちらを選ぶべきですか
-
建売では等級6の物件がまだ少ないため、現実的には等級5を目安にしてください。等級6にするには外壁の外側にも断熱材を張る施工が必要になり、費用の上がり方が急になります。都市部の狭い敷地では、外張り断熱をすると屋根が高くなって斜線制限に当たることもあります。
- 断熱等級を上げると光熱費はどれくらい下がりますか
-
等級4から等級5で、年に1万円から2万円程度というのが現実的な目安です。光熱費だけで初期費用を回収しようとすると、判断を誤ります。補助金35万円から110万円のほうが金額としては大きく、そちらで考えるほうが実際的です。
- 断熱等級は後から上げられますか
-
内窓を足す工事はできますが、壁と天井の断熱材を入れ替えるのは大がかりな工事になります。費用も高く、住みながら行うのは現実的ではありません。断熱は買うときに決まってしまう部分だと考えてください。
- 気密(C値)は断熱等級に含まれますか
-
含まれません。断熱等級は断熱材と窓の性能を計算した数字で、隙間の量は評価されません。C値は完成した家で測定するしかなく、建売で測定している物件はほとんどありません。断熱等級が高くても、隙間が多ければ暖かくならないという関係です。
- 断熱等級が高ければ夏も涼しいですか
-
涼しくなるとは限りません。断熱は熱の出入りを抑えるものなので、窓から日射が入ってしまえば室温は上がります。夏はひさしや軒の出、シャッター、すだれなど、日射そのものを遮る工夫のほうが効きます。
- 同じ分譲地なら断熱等級は同じですか
-
同じとは限りません。断熱等級は棟ごとに計算されます。窓の大きさや配置、間取りが違えばUA値が変わるため、等級が違うことがあります。検討している棟の書面を見せてもらってください。
まとめ|建売の断熱等級は4か5。差が出るのはそこです


- 断熱等級は1〜7。2022年3月まで等級4が最高等級だった
- 2025年4月から、等級4が新築の最低ラインになった
- 建売で出てくるのは等級4か等級5。差がつくのはここ
- 関西の主要都市は6地域。等級4はUA0.87以下、等級5は0.60以下
- 販売図面に断熱等級が書かれていたのは224枚中6枚(3%)だけ
- 等級4から5でいちばん変わるのは窓。熱の半分近くは窓から逃げる
- 補助金はZEH水準35万円・長期優良75万円・GX志向型110万円
- 補助金の申請は売主側の事業者が行う。契約前に確認する
- 光熱費の差は年1〜2万円程度。元を取る発想では判断を誤る
- 気密(C値)と施工のムラは断熱等級では分からない。目で見るしかない
まず、この3つだけ聞いてください
① この棟の断熱等性能等級はいくつですか。書面はありますか
② 補助事業の対象になりますか。申請は誰がいつ行いますか
③ 床下と小屋裏の点検口を、内見のときに開けてもらえますか
断熱は、買ったあとで上げるのが難しい部分です。契約前のひと手間で、30年分の室温と光熱費が決まります。
「この物件の断熱等級はいくつですか」と聞くところから始めてください。答えが返ってこない、書面が出てこないという場合は、ホームインスペクション(住宅診断)をあわせて検討する方法もあります。
新築一戸建て・建売を買うとき、仲介手数料は0円になります。物件価格が上がるほど、差は大きくなります。
| 物件価格 | 通常の仲介手数料(税込) | ラクチン不動産 |
|---|---|---|
| 2,500万円 | 89万1,000円 | 0円 |
| 3,000万円 | 105万6,000円 | 0円 |
| 3,500万円 | 122万1,000円 | 0円 |
| 4,000万円 | 138万6,000円 | 0円 |
| 4,500万円 | 155万1,000円 | 0円 |
なぜ0円にできるのか
仲介会社は、売主と買主の両方から報酬を受け取ることができます。新築の建売は売主が不動産会社なので、売主から報酬が支払われます。そのぶん、買主からいただかなくても取引が成り立ちます。
ただし、すべての物件が0円になるわけではありません。売主が個人の中古住宅や、売主から報酬が出ない物件は対象外です。売主が不動産会社でも、報酬が半分しか出ない物件があります。
だからこそ、物件名と所在地をお知らせいただければ、0円になるかどうかをその場で無料判定します。判定に必要なのは物件が特定できる情報だけで、お客様の個人情報は要りません。
- 他社のチラシ、ポータルサイト、売主の公式サイトで見つけた物件でも構いません
- すでに内覧した物件でも、申込手続きに入っていなければご案内できます
- 0円にするために、住宅ローンや火災保険の指定はしません
- しつこい営業のお電話はしません


ラクチン不動産では、住宅ローンの相談(審査や無理のない計画)や物件探し・検討中の物件に関するセカンドオピニオンをLINEで対応しています。買主の味方に立って一緒にマイホーム実現をサポートします。
新築の建売は、仲介手数料0円で対応しています。
お電話の受付は10:00〜19:00(水曜・日曜は定休)。時間外のご相談はLINEかメールをご利用ください。翌営業日にお返事します。













