
建売と注文住宅で迷っています。実際に買っている人は、どちらが多いのでしょうか。
建売と注文住宅のどっちが多いか、周りがどちらを選んでいるかは、気になりますよね。
ネットでは「ほぼ半々」とも「注文住宅が6割」とも書かれていて、どれを信じればよいか迷うところです。
先に結論を言います。国の着工統計では、2025年の新築一戸建ては建売が36.7%、注文住宅が63.3%でした。
関西では府県で差が大きく、大阪府は建売が45.6%、和歌山県は18.0%です。
ただし割合だけで決めると、自分の地域で選べる物件の数や、総額の差を見ないまま決めてしまうことになります。
この記事では、国の3つの統計を並べて、割合の正しい読み方と、自分にとってどちらが合うかの決め方をまとめます。
この記事で分かること
2025年の建売と注文住宅の割合と、10年の推移
関西6府県それぞれの建売の割合
「ほぼ半々」と言われる理由と、統計ごとの数え方の違い
建売を買った人と注文住宅を建てた人の比べ方とお金の違い
どちらが向いているかを決める4つの条件
建売と注文住宅の割合は2025年の全国で約4対6


使うのは、国土交通省の建築着工統計調査です。その年に工事を始めた住宅を、目的別に数えた統計です。
統計では、自分で住むために建てる家を持家、売るために建てる家を分譲住宅と呼びます。この記事では一戸建てに絞り、持家を注文住宅、分譲住宅を建売として数えました。
| 区分 | 2025年の一戸建ての着工戸数 | 割合 |
|---|---|---|
| 建売(分譲住宅の一戸建て) | 115,935戸 | 36.7% |
| 注文住宅(持家の一戸建て) | 200,107戸 | 63.3% |
| 合計 | 316,042戸 | 100% |
建売の割合の計算
建売の割合=分譲住宅の一戸建て ÷(持家の一戸建て+分譲住宅の一戸建て)
2025年:115,935戸 ÷ 316,042戸 = 36.7%
貸家と社宅の一戸建ては、買う家ではないので除いた
新築一戸建てのおよそ3戸に1戸強が建売という計算です。分譲住宅という言葉の意味は分譲住宅とは?建売とはどう違うのかと分譲地の仕組みと価格を解説で詳しく書いています。
持家には建て替えや売建も入っている
注意したいのは、持家の中身です。持家には、親から受け継いだ土地での建て替えも入っていることに注意が要ります。
また、建築条件付き土地で建てる売建の家は、買主が建築主になるので、定義の上では持家に数えられます。売建の仕組みは建築条件付き土地とは?建売との違いとデメリットと売建で後悔しない契約の順番にまとめています。
つまり63.3%は、土地を買って注文住宅を建てた人だけの割合ではないということです。この点は、あとの章で数え方を変えて確かめます。
10年の推移|注文住宅は3割減り建売の割合は31.6%から36.7%に上がった


同じ統計で、2016年から2025年までの10年を並べます。
| 年 | 注文住宅(持家) | 建売(分譲) | 建売の割合 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | 289,380戸 | 133,739戸 | 31.6% |
| 2017年 | 281,482戸 | 138,189戸 | 32.9% |
| 2018年 | 280,605戸 | 142,393戸 | 33.7% |
| 2019年 | 286,200戸 | 147,522戸 | 34.0% |
| 2020年 | 259,064戸 | 130,753戸 | 33.5% |
| 2021年 | 283,458戸 | 141,094戸 | 33.2% |
| 2022年 | 251,251戸 | 145,992戸 | 36.8% |
| 2023年 | 222,537戸 | 137,286戸 | 38.2% |
| 2024年 | 216,497戸 | 121,197戸 | 35.9% |
| 2025年 | 200,107戸 | 115,935戸 | 36.7% |
10年で、注文住宅は30.8%減り、建売は13.3%減ったことになります。どちらも減っていますが、注文住宅の減り方のほうが大きく、その分だけ建売の割合が上がりました。
建売の割合が最も高かったのは2023年の38.2%
建売の割合が最も高かったのは2023年の38.2%です。「建売が増えた」と言われることがありますが、戸数で見ると建売も減っていて、増えたのは割合のほうです。
2025年の建売は115,935戸で、10年前より約1万8千戸少ない数字です。
関西の府県別の割合|大阪府は建売が45.6%で和歌山県は18.0%


同じ統計の都道府県別の表から、関西6府県を取り出しました。
| 府県 | 注文住宅 | 建売 | 建売の割合(2025年) | 2016年 |
|---|---|---|---|---|
| 大阪府 | 9,005戸 | 7,548戸 | 45.6% | 47.5% |
| 兵庫県 | 7,553戸 | 4,532戸 | 37.5% | 35.8% |
| 京都府 | 3,423戸 | 1,757戸 | 33.9% | 39.1% |
| 奈良県 | 2,193戸 | 1,082戸 | 33.0% | 35.4% |
| 滋賀県 | 3,405戸 | 906戸 | 21.0% | 22.4% |
| 和歌山県 | 1,880戸 | 412戸 | 18.0% | 13.5% |
| 関西6府県 | 27,459戸 | 16,237戸 | 37.2% | 38.1% |
大阪府では新築一戸建てのほぼ2戸に1戸が建売です。一方で、滋賀県と和歌山県は5戸に1戸ほどにとどまります。
関西6府県を合わせると37.2%で、全国の36.7%とほぼ同じでした。比べると、東京都は57.0%、神奈川県は57.2%で、首都圏では建売が注文住宅を上回っています。
関西では建売の戸数のほうが減り方が大きい
全国とは逆に、関西6府県の10年では注文住宅が24.5%減、建売が27.3%減でした。建売の割合は2023年に40.3%まで上がったあと、2025年は37.2%に戻っています。
京都府は39.1%から33.9%に下がり、和歌山県は13.5%から18.0%に上がりました。関西の中でも、府県によって動きが違うことが分かります。
建売と注文住宅はほぼ半々と言われる理由|統計ごとに割合の数え方が違う


「ほぼ半々」という説明も、間違いとは言い切れません。何を数えるかで、割合が変わるからです。
| 統計 | 建売の割合 | 数えているもの |
|---|---|---|
| 建築着工統計(2025年) | 36.7% | 工事を始めた全ての一戸建て(建て替えや売建を含む) |
| フラット35利用者調査(2024年度・全国) | 50.1% | フラット35を使った建売6,364件と土地付注文住宅6,330件 |
| フラット35利用者調査(2024年度・近畿圏) | 43.0% | 近畿の建売881件と土地付注文住宅1,168件 |
| 建て替えを除いた当社の目安 | 約41% | 持家の84.3%を新築とみなした場合 |
フラット35で数えると建売の割合は50.1%
フラット35の調査は、土地を買って注文住宅を建てた人だけを数えると、建売の割合は50.1%になることを示しています。ただし、フラット35を使った人だけの件数で、銀行の住宅ローンの利用者は入っていません。
建て替えを除くと建売の割合は約41%
住宅市場動向調査では、注文住宅のうち建て替えは全国で14.4%でした。持家の84.3%を新築とみなすと建売の割合は約41%になりますが、母集団の違う調査を掛け合わせた粗い目安です。
割合を読むときの注意
着工統計の持家には、建て替えと売建が入っている
フラット35の数字は、フラット35を使った人だけの件数
住宅市場動向調査は、注文住宅が全国、建売が三大都市圏の調査



結局、どの数字を信じればよいのでしょうか。



市場全体を見るなら着工統計、土地を買って家を持つ人どうしで比べるならフラット35の数字が近いです。どちらも国や公的機関の数字なので、何を数えたかを分けて読めば矛盾はありません。
建売を買った人の半分は注文住宅とも比べている|選んだ理由の割合


次は、実際に家を買った人の側から見ます。国土交通省の住宅市場動向調査は、家を取得した世帯に、比べた住宅や選んだ理由を聞いています。
| 建売(分譲戸建)を買った世帯 | 注文住宅を建てた世帯 | |
|---|---|---|
| 注文住宅と比較した | 51.6% | — |
| 建売と比較した | 74.5% | 27.5% |
| 第一希望が注文住宅だった | 31.1% | 87.4% |
| 第一希望が建売だった | 59.3% | 3.5% |
| 選んだ理由の1位 | 新築住宅だから 56.5% | 信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから 55.3% |
建売を買った人の半分は注文住宅とも比べていて、3割は第一希望が注文住宅だったことになります。
建売を選んだ理由の1位は新築住宅だから
建売を買った世帯が選んだ理由の1位は、「新築住宅だから」の56.5%でした。注文住宅を建てた世帯の1位は「信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから」の55.3%です。
反対に、注文住宅を建てた人で建売と比べたのは27.5%でした。
建売を買う人のほうが、両方を見てから決めている傾向が読み取れます。
この調査は、注文住宅は全国、建売は三大都市圏の世帯を対象にしています。地域の違う2つの数字を並べていることに注意してください。
建売と注文住宅のお金の違い|近畿の所要資金の差は1,366.2万円


割合の差の裏にあるのが、お金の差です。フラット35の利用者調査で、近畿圏の数字を並べます。
| 近畿圏(2024年度) | 建売 | 土地付注文住宅 |
|---|---|---|
| 所要資金 | 3,826.5万円 | 5,192.7万円(建設費3,366.7万円+土地1,826.0万円) |
| 月の返済額 | 11.92万円 | 15.45万円 |
| 件数 | 881件 | 1,168件 |
近畿では土地付注文住宅のほうが1,366.2万円高く、月の返済は約3.5万円多い計算です。つなぎ融資や家賃の二重払いまで足した差額は建売にすればよかったと言われる5つの理由|注文住宅との差1366万円で計算しています。
住宅市場動向調査でも建売は自己資金が少なくて済む
住宅市場動向調査では、土地を買って注文住宅を建てた世帯の購入資金は平均6,188万円、建売は4,591万円でした。
| 建売 | 土地を買った注文住宅 | |
|---|---|---|
| 購入資金の平均(中央値) | 4,591万円(4,100万円) | 6,188万円(5,030万円) |
| 自己資金比率 | 27.3% | 32.2% |
| 平均世帯年収 | 851万円 | 907万円 |
| ローンの年間返済額(返済負担率) | 132.1万円(17.6%) | 144.8万円(18.4%) |
注文住宅は土地と建物で支払いが分かれるので、建物の完成前にお金が要ります。その仕組みと費用はつなぎ融資とは?費用の仕組みと建売なら要らない理由で解説しています。
建売と注文住宅の割合の数字から言える3つのこと


ここまでの数字を、買う側の目線でまとめます。
| 読み方 | 数字 | 買主にとっての意味 |
|---|---|---|
| 全国では約4割が建売 | 36.7%(着工統計) | 建売は少数派ではなく、普通の選び方 |
| 都市部ほど建売が多い | 大阪府45.6%・東京都57.0% | 都市部では建売を選ぶ人が注文住宅に近い数までいる |
| 注文住宅の減り方が大きい | 10年で30.8%減 | 建てる人が減り、相対的に建売の比重が上がった |
割合は選び方の正解ではなく、その地域の市場の傾向として見るのがよいです。
建売の割合が高い地域ほど選べる物件が多い
大阪府のように建売の割合が高い地域では、選べる建売の数も多くなります。反対に、注文住宅の戸数は建売の滋賀県で約3.8倍、和歌山県で約4.6倍です。
「建売は恥ずかしい」という声もありますが、数字の上では3戸に1戸以上が建売です。そうした不安の中身は建売は恥ずかしい?安っぽいと言われる理由となぜ安いのかを解説で分解しています。
建売と注文住宅のどちらが向いているかを決める4つの条件


最後は、自分の条件で決めます。割合よりも、次の4つで考えると迷いが減ります。
| 条件 | 向いているほう | 理由 |
|---|---|---|
| すでに土地を持っている | 注文住宅 | 土地代がかからず、建物に予算を回せる |
| 入居の時期が決まっている | 建売 | 完成済みなら契約から1〜2か月で住める |
| 間取りを一から決めたい | 注文住宅 | 建売は間取りと設備が決まっている |
| 総額を早く確定させたい | 建売 | 土地と建物の価格が1つにまとまっている |
総額で並べるときにそろえる項目
土地と建物の代金
外構・照明・カーテン・エアコンなどの別途費用
仲介手数料・登記・ローンの諸費用
入居までの家賃(注文住宅は8〜12か月が目安)
迷ったら、完成した建売と注文住宅の見積もりを、4つの項目をそろえた総額で並べるのが確実です。建売は、実物と総額を見てから決められるのが強みです。
建売でも、着工前の物件なら色や一部の仕様を選べることがあります。完成前に買う場合の注意は建売は完成前に買うべき?建つ前に購入する値引きと未完成物件の確かめ方を解説にまとめています。
建売は仲介手数料の扱いでも総額が変わる
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建売と注文住宅の割合に関するよくある質問


- 建売と注文住宅はほぼ半々ですか。
-
数え方で変わります。国の建築着工統計では2025年の新築一戸建ての36.7%が建売です。フラット35の2024年度の利用者だけで、建売と土地付注文住宅を比べるとほぼ同数(建売50.1%)になります。
- 建売は増えていますか。
-
割合は上がっていますが、戸数は減っています。2016年から2025年の10年で、建売は13.3%減、注文住宅は30.8%減で、建売の割合は31.6%から36.7%に上がりました。
- 関西で建売の割合が高いのはどこですか。
-
2025年の着工統計では大阪府の45.6%が最も高く、兵庫県37.5%、京都府33.9%と続きます。和歌山県は18.0%で最も低くなっています。
- 建築条件付き土地の家はどちらに数えられますか。
-
建築着工統計の定義では、買主が建築主になるので持家に数えられます。そのため、着工統計の注文住宅の数には売建の家も入っています。
- 建売と注文住宅の価格差はいくらですか。
-
2024年度のフラット35利用者調査では、近畿圏の所要資金は建売3,826.5万円、土地付注文住宅5,192.7万円で、差は1,366.2万円でした。
- 割合の最新の数字はどこで見られますか。
-
国土交通省の建築着工統計調査の時系列一覧で、毎年の都道府県別の数字が公表されています。持家の一戸建てと分譲住宅の一戸建てを比べてください。
建売と注文住宅の割合は約4対6|押さえる4つのこと


最後にまとめます。全国では建売が約4割で、大阪府では半分近くが建売です。
- 2025年の新築一戸建ては建売36.7%・注文住宅63.3%(建築着工統計)
- 関西は大阪府45.6%が最も高く、和歌山県18.0%が最も低い
- 10年で注文住宅は30.8%減り、建売の割合は31.6%から36.7%に上がった
- フラット35の利用者で比べると建売と土地付注文住宅はほぼ同数
- 近畿の所要資金の差は1,366.2万円で、月の返済は約3.5万円違う
割合は、周りがどう選んでいるかを知るための数字です。自分にとっての正解は、総額と入居の時期と、選べる物件の数で決まります。
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| 物件価格 | 通常の仲介手数料(税込) | ラクチン不動産 |
|---|---|---|
| 2,500万円 | 89万1,000円 | 0円 |
| 3,000万円 | 105万6,000円 | 0円 |
| 3,500万円 | 122万1,000円 | 0円 |
| 4,000万円 | 138万6,000円 | 0円 |
| 4,500万円 | 155万1,000円 | 0円 |
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