
家を売ったけど、確定申告なんてやったことがない



何をどこから集めればいいのか、まったく分からない…
売買が終わってほっとした頃に、申告のことを思い出す。そこから調べ始めても、どこから手をつけるかで迷います。
結論からいうと、売った翌年の2月16日から3月15日に、譲渡所得の内訳書と申告書を出します。
書類さえ揃っていれば、国税庁の作成コーナーで画面の質問に答えるだけで作れます。
手書きの様式を自分で埋める必要はありません。
ただし、進め方を間違えると
気をつけたいのは、買ったときの売買契約書が見つからないことです。
これが無いと、取得費は売却額の5%として計算されます。
3,000万円で売れば取得費は150万円とされ、税額が数百万円増えることがあります。
申告の直前に気づいても、探す時間が残っていません。
逆にいえば、売却を決めた段階で書類を集め始めれば、慌てることはありません。
この記事では、確定申告のスケジュール、書類をどこで手に入れるか、譲渡所得の内訳書の書き方、自分でやるか税理士に頼むかの判断、そして間に合わなかったときの負担を解説します。
- いつ何をすればよいか
- 必要書類をどこで取るか
- 譲渡所得の内訳書の書き方
- 国税庁の作成コーナーの使い方
- 税理士に頼む場合の費用
- 期限に遅れたときどうなるか


シュース 健人
宅地建物取引士(大阪府 第118737号)
株式会社GEEZ/大阪府知事(2)第62068号
関西全域の不動産の購入・売却査定・相続不動産・空き家などの実務に携わっています。本記事は、実務経験に加え、国土交通省・法務省・国税庁などの公的資料を確認して執筆・監修しています。
不動産売却の確定申告は売った翌年に行う


まず、いつ何をするのかを押さえます。
決済した年ではなく、その翌年が申告の年です。
申告の期間は、原則として2月16日から3月15日です。
| 時期 | 何が起きるか | 備考 |
|---|---|---|
| 売った年 | 決済・引き渡し | 書類をまとめて保管しておく |
| 翌年 1月 | 還付申告の受付開始 | 税金が戻る場合はここから出せる |
| 翌年 2月16日〜3月15日 | 確定申告と所得税の納付 | 土日の関係で数日ずれる年がある |
| 翌年 4月〜5月 | 還付金の振込 | 申告から1〜2か月が目安 |
| 翌年 6月以降 | 住民税の通知が届く | 所得税とは別に納める |
では、それぞれの時期に何をするかを見ていきましょう。
確定申告の期限は毎年3月15日



この日が土日にあたる年は、翌営業日まで延びます。
納税の期限も、確定申告の期限と同じ日です。
つまり3月15日までに、申告書を出して税金も納めることになります。
口座振替を選べば、引き落としは4月中旬になります。
納税資金は、売却代金から先に取り分けておいてください。
使い切ってしまうと、翌年の3月に払えなくなります。
住民税は確定申告のあとに別で来る



ここで驚く方が多くいます。
3月に所得税を納めれば終わり、ではありません。
確定申告の内容は市区町村にも回り、住民税として改めて課税されます。
通知が届くのは、6月以降です。
会社員の方は、給与から天引きされる形になることもあります。
所得税と住民税を合わせた金額を、先に見積もっておいてください。
税額の計算は不動産売却の税金の記事で解説しています。
還付を受けるだけなら1月から申告できる
還付申告とは?
納め過ぎた税金を返してもらうための申告です。売却で損が出て、給与所得などと損益通算できる場合に生じます。還付申告は2月16日を待たず、翌年1月1日から提出できます。また5年間さかのぼって申告することもできます。
税金が戻る場合、早く出せばそれだけ早く振り込まれます。
混雑する2月下旬を避けられるという利点もあります。
還付申告は、5年間さかのぼって出すこともできます。
過去に売却して申告していない年があれば、いまからでも確認する価値があります。
損が出た場合は、まず還付申告ができるかを確認してください。
不動産売却の確定申告に必要な書類の集め方


書類集めが、この手続きで最も時間のかかる部分です。
手元にあるもの、役所で取るものに分けて整理します。
最も重要なのは、買ったときの売買契約書です。
必要になる主な書類
- 売ったときの売買契約書の写し(手元にある)
- 買ったときの売買契約書の写し(取得費の証明)
- 仲介手数料・測量費・解体費などの領収書
- 登記事項証明書(法務局で取得)
- 譲渡所得の内訳書(作成コーナーで作れる)
- 本人確認書類とマイナンバーが分かるもの
- 還付を受ける口座の情報
では、それぞれをどこで手に入れるかを見ていきましょう。
買ったときの売買契約書が見つからないと税額が跳ねる



確定申告でいちばん困るのがこれです。
確定申告で取得費を証明できないと、売却額の5%で計算されます。
3,000万円で売れば、取得費はわずか150万円という扱いです。
本来2,000万円で買っていても、証明できなければ差額分に課税されます。
税額にすると、数百万円変わることがあります。
契約書がないときの手がかり
- 購入当時の通帳(振込の記録)
- 登記の権利証や登記識別情報
- 住宅ローンの金銭消費貸借契約書
- 仲介した不動産会社に残っている控え
- 購入時のパンフレットや重要事項説明書
確定申告の直前ではなく、売却を決めた段階で探し始めてください。
参考:国税庁|No.3202 譲渡所得の計算のしかた(分離課税)
登記事項証明書は法務局で取れる
確定申告で、売った不動産の情報を証明する書類です。
全国どこの法務局でも取得でき、窓口では1通600円です。
オンラインで請求すれば、手数料はこれより安くなります。
郵送で受け取ることもできます。
取得日や面積の確認にも使うため、早めに取っておくと安心です。
特例を使うなら追加の書類が要る
3,000万円の特別控除などを使う場合、証明する書類が加わります。
| 使う特例 | 追加で必要になる書類 |
|---|---|
| 3,000万円特別控除(マイホーム) | 住民票の除票、戸籍の附票など |
| 相続空き家の3,000万円控除 | 被相続人居住用家屋等確認書(市区町村が発行) |
| 低未利用土地の100万円控除 | 低未利用土地等確認書(市区町村が発行) |
| 取得費加算の特例 | 相続税の申告書の写し、相続財産の明細 |
市区町村が発行する確認書は、申請から交付まで日数がかかります。
確定申告の直前に動くと間に合いません。
売却の段階で、必要な書類を確認しておいてください。
譲渡所得の内訳書の書き方


不動産を売った場合、通常の申告書に加えてこの書類を出します。
正式には「譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)」といいます。
3面で構成されており、順番に埋めていく形です。
氏名・住所と、売った不動産の所在地・種類・面積を書きます。
譲渡価額、契約日、引き渡し日、買主の住所と氏名を記入します。
買ったときの金額、購入の日付、仲介手数料などの譲渡費用を書きます。
3面で「譲渡価額 − 取得費 − 譲渡費用」を計算します。
3,000万円控除などを使う場合、該当欄に記入して差し引きます。
では、作成の実際を見ていきましょう。
国税庁の作成コーナーなら質問に答えるだけ



手書きで様式を埋める必要はありません。
国税庁の確定申告書等作成コーナーが使えます。
画面の案内に従って数字を入れると、内訳書も申告書も自動で作られます。
計算も自動で行われるため、電卓を叩く必要がありません。
作ったものは、印刷して郵送するか、そのまま電子申告できます。
パソコンでもスマートフォンでも作成できます。
e-Taxを使えば税務署に行かなくてよい
何が必要ですか?
マイナンバーカードと、それを読み取れるスマートフォンかカードリーダーがあれば利用できます。あらかじめ税務署でIDとパスワードの発行を受ける方法もあります。混雑する時期に窓口へ並ぶ必要がなくなります。
確定申告の時期の税務署は、非常に混雑します。
e-Taxなら、自宅から24時間いつでも提出できます。
添付書類の一部も、提出を省略できる場合があります。
還付金の振込も、書面より早くなる傾向があります。
共有名義なら持分ごとに申告する



夫婦や兄弟で共有している場合の注意点です。
共有名義の不動産を売った場合、全員がそれぞれ申告します。
譲渡価額も取得費も、持分の割合で按分します。
3,000万円の特別控除も、要件を満たせば各自が使えます。
持分2分の1ずつなら、控除も別々に受けられる計算になります。
1人がまとめて申告することはできません。
共有の扱いは共有持分の売却の記事でも触れています。
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不動産売却の確定申告は自分でできるか


自分でできる場合と、頼んだほうがよい場合があります。
分かれ目は、特例を使うかどうかです。
取得費がはっきりしていて特例を使わないなら、自分でできます。
| 状況 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 取得費が契約書で分かる | 自分でできる | 数字を入れるだけ |
| 特例を使わない | 自分でできる | 計算が単純 |
| 単独名義 | 自分でできる | 按分の必要がない |
| 3,000万円控除などを使う | 相談を検討 | 要件の判定が難しい |
| 共有名義 | 相談を検討 | 按分の計算が必要 |
| 買い換えの特例を使う | 頼んだほうがよい | 将来にも影響する |
| 取得費が不明 | 相談を検討 | 証明の方法に工夫が要る |
では、頼む場合の費用を見ていきましょう。
税理士に頼む場合の報酬は5万〜15万円が目安
譲渡所得の確定申告だけを頼む場合の水準です。
売却額が大きいほど、報酬も上がる傾向があります。
特例の判定や、複数の不動産を売った場合はさらに加算されます。
特例の適用を誤ると、あとから数百万円の追徴になることがあります。
金額の大きい売却ほど、頼む価値は上がります。
報酬は事務所によって差があるため、見積りを取って比べてください。
確定申告の時期は税務署でも相談できる



無料で相談できる窓口があります。
確定申告の期間中、税務署には相談会場が設けられます。
書類を持参すれば、書き方を教えてもらえます。
ただし2月下旬から3月にかけては非常に混雑します。
2月の早い時期に行くほうが、待ち時間は短くなります。
事前予約が必要な税務署もあるため、確認してから向かってください。
自治体が開設する無料の申告相談会場もあります。
ただし譲渡所得は内容が複雑なため、対応してもらえない会場もあります。
不動産の売却が絡む場合は、税務署の会場を選んでください。
不動産会社は確定申告の代行はできない



立場の違いを整理しておきます。
確定申告の代理や申告書の作成は、税理士の独占業務です。
不動産会社が申告書を作ることはできません。
できるのは、売買契約書や取得費の資料をお渡しすること。
そして必要に応じて、税理士をご紹介することです。
売却の段階で、必要書類を揃えておくお手伝いはできます。
不動産売却の確定申告に間に合わなかったとき


期限を過ぎても、申告はできます。
ただし本来の税金に加えて、加算税と延滞税がかかります。
自分から申告するか、調査を受けてからかで負担が大きく変わります。
| どの段階か | 無申告加算税 | 備考 |
|---|---|---|
| 調査の通知前に自分から申告 | 5% | 負担が最も軽い |
| 通知後・調査前 | 10〜25% | 税額により変わる |
| 調査を受けてから | 15〜30% | 50万円まで15%、300万円超は30% |
では、それぞれの負担を見ていきましょう。
気づいた時点で自分から申告すれば負担は軽い



放置するほど不利になります。
税務調査の事前通知を受ける前に自分から期限後申告をすれば、無申告加算税は5%です。
調査を受けてからだと、15%から30%まで上がります。
遅れたと気づいたら、すぐ税務署へ相談してください。
黙っていて見逃されることはありません。
売却の情報は登記から把握される



申告しないままにはできません。
不動産の所有者が変われば、法務局で登記されます。
その情報は税務署にも共有されます。
売却の翌年に「お尋ね」という書面が届くことがあるのは、このためです。
売ったこと自体は、既に把握されていると考えてください。
延滞税は納めるまで日数分かかる
確定申告が遅れると、加算税とは別に日数分の延滞税がかかります。
令和8年の割合は、納期限の翌日から2月までが年2.8%です。
それを過ぎると、年9.1%に上がります。
放置している間、日割りで増え続けます。
割合は年ごとに見直されるため、最新の数字は国税庁で確認してください。
参考:国税庁|延滞税の割合
特例は申告しないと使えない
ここが、確定申告の期限を守るべき最大の理由です。
3,000万円の特別控除も、100万円の控除も、申告して初めて適用されます。
控除を使えば税額がゼロになる場合でも、申告そのものは必要です。
申告を忘れると、特例が使えなかったものとして課税されます。
税額ゼロだから出さなくてよい、という判断がいちばん危険です。
確定申告の書類は何年保管すればよいか
確定申告のあとも、控えと資料は残しておいてください。
青色申告でない個人の場合、原則として5年間の保存が求められます。
ただし、買ったときの契約書はもっと長く持っておく必要があります。
将来その不動産を相続した方が、取得費の証明に使うためです。
売買契約書は、代が変わっても使う書類だと考えてください。
捨ててしまうと、次に売る人が5%ルールで課税されます。
確定申告のあとに間違いに気づいたら
出し直せますか?
できます。税額を少なく申告し過ぎていた場合は「修正申告」、多く申告していた場合は「更正の請求」という手続きがあります。更正の請求は、原則として法定申告期限から5年以内であれば可能です。気づいた時点で税務署に相談してください。
特例を使い忘れていた場合も、更正の請求で救済されることがあります。
ただし、当初の申告が期限内であることが前提になる特例もあります。
まず期限内に出しておくことが、あとの選択肢を残します。
修正申告は早いほど、加算税の負担が軽くなります。
確定申告をすると扶養や保険料に影響することがある



税金以外にも波及します。
確定申告した譲渡所得は、その年の所得として扱われます。
影響することがあるもの
- 国民健康保険料(翌年度の保険料が上がる)
- 介護保険料
- 医療費の窓口負担の割合
- 配偶者控除や扶養の判定
- 保育料など所得に連動する負担
会社の健康保険に加入している方は、保険料への影響はありません。
自営業や年金生活の方は、翌年の負担増も見込んでおいてください。
特別控除で税額がゼロでも、これらの判定には影響することがあります。
大阪で不動産売却の確定申告についてよくあるご相談
確定申告のご相談は、売却が終わってから来ることがほとんどです。ただ、間に合わせるための書類は売る前に揃えておくべきものが多くあります。
以下は大阪の不動産事情をふまえた代表的なご相談のパターンです。特定の取引を指すものではありません。
買ったときの契約書が見つからない
大阪市内のマンションを売却し、確定申告の準備を始めました。ところが30年前に買ったときの売買契約書が見つかりません。税金はどうなりますか、というご相談です。
取得費を証明できないと、売却額の5%で計算されます。
3,000万円で売れば取得費は150万円という扱いになります。
実際に2,000万円で買っていても、差額に課税されます。
税額にすると数百万円変わることがあります。
まず購入当時の通帳に、振込の記録が残っていないか確認します。
住宅ローンの金銭消費貸借契約書も、金額の手がかりになります。
当時仲介した不動産会社に、控えが残っていることがあります。
見つからない場合の扱いは、税理士に相談して判断します。
このケースのポイント
契約書を探す作業は、時給に直せば非常に割のいい仕事です。確定申告の直前ではなく、売却を決めた段階で探し始めてください。
税額がゼロだから申告しなくてよいと思っていた
兵庫県内の自宅を売り、3,000万円の特別控除で税額はゼロになる計算でした。払う税金がないので申告はしていません。これで問題ないでしょうか、というご相談です。
3,000万円の特別控除は、申告して初めて適用されます。
申告しなければ、控除が使えなかったものとして課税されます。
譲渡所得がそのまま課税対象となり、税額が発生します。
売却の情報は登記から把握されるため、いずれ連絡が来ます。
まず期限後でもよいので、すぐに申告します。
調査の通知前に自分から出せば、無申告加算税は5%です。
必要書類を揃え、税務署か税理士に相談します。
住民票の除票など、特例の証明書類も忘れずに用意します。
このケースのポイント
税額ゼロでも申告は必要という点が、最も誤解されています。気づいた時点で動くほど、負担は軽くなります。
確認書の申請が間に合わなかった
京都府内の実家を相続して売却し、空き家の3,000万円控除を使うつもりでした。3月に入ってから市区町村の確認書が必要だと知り、申請したところ交付が期限に間に合いませんでした、というご相談です。
相続空き家の特例には、市区町村が発行する確認書が必要です。
申請から交付までには日数がかかります。
確定申告の直前に動くと、間に合わないことがあります。
低未利用土地の100万円控除も、同じく確認書が要ります。
売却の段階で、使える特例と必要書類を洗い出します。
市区町村の窓口へ、申請の手順と所要日数を先に確認します。
確認書は、売買契約の前後から準備を始めます。
間に合わない場合の対応は、税務署に相談します。
このケースのポイント
特例の証明書類は、確定申告の準備ではなく売却の準備です。売る前に必要なものを確認しておいてください。
ラクチン不動産からのアドバイス
確定申告のご相談でお伝えしているのは、書類は売る前から集めてくださいということです。
とくに買ったときの売買契約書は、あるかないかで税額が数百万円変わります。
特例を使うなら、市区町村の確認書など日数のかかる書類もあります。
取得費がはっきりしていて特例を使わないなら、作成コーナーで自分でも作れます。
ラクチン不動産は仲介を専門にしており、売却の段階で必要書類の確認をお手伝いできます。
なお、税務の代理や申告書の作成は税理士の業務です。当社が申告を代行することはできません。
税額や特例の適用可否は税務署の判断になります。制度も毎年見直されるため、必ず国税庁の情報でご確認ください。
不動産売却の確定申告に関するよくある質問
- 不動産を売ったら確定申告はいつしますか?
-
不動産売却の確定申告は、売った年の翌年2月16日から3月15日までです。決済した年ではありません。この日が土日にあたる年は翌営業日まで延びます。納税の期限も同じ日で、口座振替を選べば引き落としは4月中旬になります。還付を受けるだけなら、翌年1月1日から提出できます。
- 確定申告に必要な書類は何ですか?
-
売ったときと買ったときの売買契約書の写し、仲介手数料などの領収書、登記事項証明書、譲渡所得の内訳書、本人確認書類とマイナンバーが分かるものです。特例を使う場合は、住民票の除票や市区町村が発行する確認書などが追加で必要になります。
- 買ったときの契約書がないとどうなりますか?
-
確定申告では取得費が売却額の5%として計算されます。3,000万円で売れば取得費は150万円という扱いになり、実際に2,000万円で買っていても差額に課税されます。税額にすると数百万円変わることがあります。通帳や住宅ローンの契約書、仲介会社の控えなども手がかりになります。
- 確定申告は自分でできますか?
-
取得費が契約書で分かり、特例を使わず単独名義であれば、確定申告は自分でできます。国税庁の作成コーナーで画面の質問に答えれば、内訳書も申告書も自動で作られます。一方、3,000万円控除などの特例を使う場合や共有名義の場合は、税理士への相談を検討してください。
- 税理士に頼むといくらかかりますか?
-
譲渡所得の申告だけなら5万円から15万円程度が目安です。売却額が大きいほど報酬も上がり、特例の判定や複数の不動産を売った場合はさらに加算されます。特例の適用を誤ると数百万円の追徴になることもあるため、金額の大きい売却ほど頼む価値は上がります。
- 譲渡所得の内訳書とは何ですか?
-
不動産を売ったときに、通常の申告書に加えて提出する書類です。1面に売った人と物件の情報、2面に売った金額と買主の情報、3面に取得費と譲渡費用を書きます。国税庁の作成コーナーを使えば、手書きで様式を埋める必要はありません。
- 税額がゼロでも確定申告は必要ですか?
-
必要です。3,000万円の特別控除などを使って税額がゼロになる場合も、申告して初めて特例が適用されます。申告しなければ控除が使えなかったものとして課税されます。税額ゼロだから出さなくてよい、という判断が最も危険です。
- 確定申告を忘れていたらどうなりますか?
-
期限後でも申告できますが、無申告加算税と延滞税がかかります。税務調査の事前通知を受ける前に自分から申告すれば無申告加算税は5%、調査を受けてからだと15%から30%になります。気づいた時点ですぐ税務署へ相談してください。
- 延滞税はいくらかかりますか?
-
令和8年の割合は、納期限の翌日から2月までが年2.8%、それ以降は年9.1%です。納めるまでの日数分がかかるため、放置している間も増え続けます。割合は年ごとに見直されるため、最新の数字は国税庁で確認してください。
- 共有名義の場合はどう申告しますか?
-
共有者が全員それぞれ確定申告します。譲渡価額も取得費も持分の割合で按分します。3,000万円の特別控除も、要件を満たせば各自が使えるため、持分2分の1ずつなら控除も別々に受けられる計算になります。1人がまとめて申告することはできません。
- 確定申告の書類は何年保管すればよいですか?
-
個人の場合、原則として5年間の保存が求められます。ただし買ったときの売買契約書は、もっと長く持っておいてください。将来その不動産を相続した方が、取得費の証明に使うためです。捨ててしまうと、次に売る人が売却額の5%で課税されることになります。
- 確定申告のあとに間違いに気づいたらどうしますか?
-
税額を少なく申告していた場合は「修正申告」、多く申告していた場合は「更正の請求」という手続きがあります。更正の請求は原則として法定申告期限から5年以内です。特例を使い忘れた場合も救済されることがありますが、当初の申告が期限内であることが前提の特例もあります。
- 確定申告をすると健康保険料は上がりますか?
-
国民健康保険に加入している方は、翌年度の保険料が上がることがあります。譲渡所得がその年の所得として扱われるためです。介護保険料や医療費の窓口負担の割合が変わることもあります。会社の健康保険に加入している方は影響を受けません。
- 住民税はいつ払いますか?
-
確定申告のあと、住民税の通知は6月以降に届きます。所得税とは別に納めることになるため、3月に所得税を払って終わりではありません。会社員の方は給与から天引きされる形になることもあります。所得税と住民税を合わせた金額を、先に見積もっておいてください。
確定申告の準備は、売る前から始まっている
申告そのものは、書類さえ揃っていれば難しくありません。
国税庁の作成コーナーが、計算まで代わりにやってくれます。
難しいのは書類集めで、その多くは売る前にしか手に入らないものです。
この記事のまとめ
- 申告は売った年の翌年2月16日〜3月15日
- 住民税は6月以降に別で来る
- 還付申告なら翌年1月から出せる(5年間さかのぼれる)
- 最も重要な書類は、買ったときの売買契約書
- 無いと取得費は売却額の5%になり、税額が数百万円増えることも
- 登記事項証明書は法務局で1通600円
- 特例の確認書は市区町村が発行し、交付まで日数がかかる
- 内訳書は作成コーナーで自動的に作れる
- 税理士報酬は5万〜15万円が目安
- 遅れても自分から申告すれば無申告加算税は5%
- 税額ゼロでも、特例を使うなら申告は必要
新築一戸建て・建売を買うとき、仲介手数料は0円になります。物件価格が上がるほど、差は大きくなります。
| 物件価格 | 通常の仲介手数料(税込) | ラクチン不動産 |
|---|---|---|
| 2,500万円 | 89万1,000円 | 0円 |
| 3,000万円 | 105万6,000円 | 0円 |
| 3,500万円 | 122万1,000円 | 0円 |
| 4,000万円 | 138万6,000円 | 0円 |
| 4,500万円 | 155万1,000円 | 0円 |
なぜ0円にできるのか
仲介会社は、売主と買主の両方から報酬を受け取ることができます。新築の建売は売主が不動産会社なので、売主から報酬が支払われます。そのぶん、買主からいただかなくても取引が成り立ちます。
ただし、すべての物件が0円になるわけではありません。売主が個人の中古住宅や、売主から報酬が出ない物件は対象外です。売主が不動産会社でも、報酬が半分しか出ない物件があります。
だからこそ、物件名と所在地をお知らせいただければ、0円になるかどうかをその場で無料判定します。判定に必要なのは物件が特定できる情報だけで、お客様の個人情報は要りません。
- 他社のチラシ、ポータルサイト、売主の公式サイトで見つけた物件でも構いません
- すでに内覧した物件でも、申込手続きに入っていなければご案内できます
- 0円にするために、住宅ローンや火災保険の指定はしません
- しつこい営業のお電話はしません


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お電話の受付は10:00〜19:00(水曜・日曜は定休)。時間外のご相談はLINEかメールをご利用ください。翌営業日にお返事します。
この記事の情報は 2026年8月 時点のものです。制度・基準は改正されることがあるため、実際のお手続きの際は各機関の最新情報をご確認ください。













